劇場公開日 2015年1月17日

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「敬意」ジミー、野を駆ける伝説 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5敬意

2016年6月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

常に労働者階級の作品を下から目線で撮り続けるケン・ローチ。今作もケン・ローチらしさ溢れる気骨な作品です。

民主主義のメタファーとして、描かれるダンスホール。労働者の連帯のメタファーとして、存在するダンスホール。

かつての英雄ジミーは、ダンスホールを、民主主義を、集いを、私達の人生を、教会という権力から取り戻すために戦います。

「民主主義」は決して向こうからやってくることはありません。邪魔をされても、嫌がらせを受けても、時には命の危険があっても「私」と「私達」が勝ち取るしか方法はないのです。

そして、行動を起こした数え切れない人々のおかげで、今の私はあるのだと思いました。「民主主義」をかけて行動を起こした彼らに心から敬意を示すと共に、未来に生きる人々にも「民主主義」のバトンを繋いでいきたいと、この作品を鑑賞して思いました。

ミカ