劇場公開日 2013年11月16日

「人とのつながりのありがたさを感じました。」夢と狂気の王国 アカネッティさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人とのつながりのありがたさを感じました。

2013年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

「風立ちぬ」の終了前の二度目の鑑賞と、「かぐや姫」の鑑賞の間にこの映画を見れて、二度も三度もおいしい映画鑑賞となりました。
ジブリファンなら、ドキュメンタリーや特集で制作過程やインタビューは見慣れていますが、もっと、見てる自分も現場へ踏み込めた感が、ほっこりした映像から体感できました。
内容は、宮崎駿さんの引退や大作の制作の苦悩や、ジブリの今後、世界や子どもたちのことをも、こちら側に提起し考えさせられ、かわいい声なのに難しいことを切り込んでいるし、おじさま方に可愛がれながら、
きっと毒のあるとこも引き出せているんだと思います。
たぶん、ファンタジーの部分が好きなジブリファンは見に来ないかも。

でも、屋上のあたたかい陽やにゃんこや、仕事を少し面白みを散りばめているところが、ジブリという職場なんだと納得できたり、良くも悪くもジブリの関係者はみな、人間らしくて、ホッとしました。
私は、ナウシカにもシータにもなれず、キキや千尋のように運がついてないと、ジブリが大好きな反面、自分が大嫌いだったから。
いい面、悪い面、良い付き合い、悪い付き合い、やっぱしあるんだけど、そこで自分がどうするか、どう生きるかなんだなと、すごい偉大で人間くさい方々を見て、変だけど安心したりしていて。

天才や秀才がたやすく作ったものではないからこそ、本当があるんだと改めて、ジブリが好きになりました。

私が思う今後のジブリは、高畑監督で、宮崎駿さんが作品を一つ作ってみる。そして、大きなビジネスになってしまったジブリを小さな町工場に変更する。宮崎吾朗さん設計の小学校や保育園、町並みや公園を、日本中の子どもの生活の場に、ジブリをいっぱいにする。高畑監督作品は
全学校の映像図書で配布する。宮崎駿監督の作品は母子手帳交付の際に1つもらえて、みんなが幼少期にジブリを見て育つようにする。なんてどうですか?そしたら、みんなしあわせ♡

私が、長男を育てるとき2歳前後のイヤイヤ期に、泣いてひっくり返る我が子にトトロは特効薬でした。病気で子育てできないお母さんを見て、母親不在のさみしげなメイちゃんとサツキちゃんを見て、お手上げと投げ出しそうな気持ちを、あたたかく奮い立たせてくれたのが、トトロでした。

宮崎駿さん、高畑勲さんの頭や心に留めて置いては、触れることのできなかった経験を、子どもや私達に与えてくれたジブリの多くの関係者の
方々に感謝したくなる映画でした。ありがとう!

アカネッティ