劇場公開日 2013年9月7日

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「貴公の渾魂に、ハーロックはいるか?」キャプテンハーロック 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0貴公の渾魂に、ハーロックはいるか?

2022年2月18日
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 友よ
 明日の無い星と知っても
 やはり 守って闘うのだ
 命を捨てて 俺は生きる
 命を捨てて 俺は…

 素敵な唄でしたね。エンディングの唄も、未だに好きな私です。
 松本零士の短編集に、ハーロックは時折、姿を見せます。昔、テレビや映画で見たハーロックとは違う趣のある彼が、そこにいます。
 ラストシーンが全てです。ハーロックとその仲間達の本当の姿がそこにあります。つまり、ハーロックとは、特定の人物ではない。信念に殉ずる覚悟のある生き方そのものが、ハーロック。彼の志を受け継ぐ者が、あまねくハーロックなんです。短編に登場する彼は、異なる世界で、様々な生き方を魅せます。たとえ、機械の躰になっていたとしても、ハーロックであり続けます。
 もっと言えぱ、ハーロックとは憧れるヒーローではなく、自らの意思で実現する生き方なんですね。だから、機械の躰なんてなくても、永遠にハーロックであり続ける。100年どころか、永遠の命を持つ。
 正直、短編集を読んでいないと、この映画は、きついかも。でも、松本節がダイレクトに炸裂した逸品のような気がします。松本氏本人が気に入ったかどうかは、知りませんけど。

 皆様の御心に、ハーロックはいますか?。

機動戦士・チャングム