劇場公開日 2014年7月25日

  • 予告編を見る

「大迫力で贈る正真正銘「GODZILLA」」GODZILLA ゴジラ MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0大迫力で贈る正真正銘「GODZILLA」

2017年4月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、TV地上波

監督が「モンスターズ 地球外生命体」のギャレス・エドワーズだと知った当時、新人監督に任せた製作サイドはどういう心境だったのだろうと日々考えていた時期もある。
ローランド・エメリッヒ版「GODZILLA」の失敗が記憶に新しいハリウッド製ゴジラだったため、公開前はひやひやしていたが、世界中で大ヒット、日本でも30億円というヒットを叩きだし、ひと安心。
私自身、「シン・ゴジラ」を観賞した後の今現在は年代も近いということからこの2作品を比べがちだが、個人的にはこの2014年ハリウッド版「GODZILLA」の方が好みだ。日本では表現出来ないであろう大迫力の映像で大いに感動し、特にゴジラの表情、咆哮をあげた際の皮膚の揺れ具合など、細かな所で更に感動できる。「シン・ゴジラ」のゴジラも好きだが、映像の点ではやはりハリウッドには及ばない。

ややアドベンチャー寄りで楽観的なハリウッド版第1作に比べ、本作は描写も全体的に丁寧で、ゴジラという大きな脅威だけでなく人間模様も期待以上に丁寧に描かれていたため、かなり引き込まれる。トンデモ日本描写も控えめ(あくまでも控えめ)で、特に気にならなかった。また、ゴジラの描き方も好印象だ。既に地上波で放映されているため書き込むが、本作ではゴジラは人間の敵ではなく、人類の脅威となる別の怪獣、MUTO(ムートー)を倒すために現れたという設定である。前回のハリウッド版の様に人間から攻撃を受け、死に至る可哀想なゴジラを観なくて済んだ。ゴジラは別に人間を助けに来た訳ではなく、本人も人間には特に関心は無さそうで、ただ単に自身の脅威となる存在を倒しに来たという感じだと考えられる。

それが結果として、人類を救った形となり、ゴジラに対する人々の考え方が変わる。そして鳴り響いた歓声。私自身も芹沢博士のラストシーンの様な表情になってスクリーンを見上げていた。この感動は暫く忘れられそうに無い。

Mina