劇場公開日 2013年2月23日

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「もう少し注目されても良かったかな」草原の椅子 harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もう少し注目されても良かったかな

2014年6月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

なかなか良かったので、久々のDVD観賞レビューします。

親の愛に恵まれない子供の苦悩と成長いう点では、本作と同じ成島監督の作品『八日目の蝉』に似ているのかもしれない。

『八日目の蝉』では誘拐された子が、犯人の愛に触れてしまったがために起こる苦悩…。
幸せって何なのか?考えさせられる作品でした。

本作では育児放棄された子が他人の愛に触れ、人間不信で閉ざしていた心の扉を少し開いて小さくも大きな一歩を踏み出す。
という話だが、『八日目の蝉』でも絶賛した小池栄子さんが本作でも抜群の存在感で大事な役回りをこなしている。
彼女の突き抜けた演技と中村靖日さんのチョッとズレてる感じがこの作品を面白くしている。
ここに説得力(真剣になんだコイツと思ったからね)が無いとこの映画は面白くなかったはずだ。
この二人の貢献度は大きい。

まぁ現実には、成り行きで子供を引き取るなんてことは、簡単には出来ないし、それはとても勇気と責任と覚悟を必要とすることだと思う。子供には罪が無いわけだし、主役の佐藤浩市さんのようになれたらとも思うが、実際には幸せになって欲しいと願うことしか出来ない自分が情けない。

しかし何より大切なのは本作に出てくるような無責任な親には絶対ならないということだ。これなら自分にも出来る。

後半のパキスタンの場面は良かったが、もう少し短く絞ったらもっと良くなったようにも思う。そこが少し残念だったが、全体的には良かったと思います。

harukita