劇場公開日 2012年11月9日

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「“幻想的な世界”という表現がぴったり」シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5“幻想的な世界”という表現がぴったり

2012年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

物語は単純なものだが、それを彩るシルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマンスが凄い。
可愛らしいものから荒技的なものまで計算された演出で、見る者を惹きつける。
舞台装置も大掛かりで、傾斜する舞台の上でワイヤーで吊るされたパフォーマーが何人も入り乱れて戦う公演は、よく互いのワイヤーが絡み合わないものだと感心する。しかも飛んできた弓矢に見立てた何本もの金属の棒が舞台に突き出る。その位置に居たら大怪我だ。
ネズミがくるくる走る丸いカゴを大きくして、しかもツインのカゴを支える支柱が時計の針のように回転する装置を使い、カゴの内側を走るばかりか外側まで走り縄跳びまでするパフォーマンスに至っては、おおよそ同じ人間がすることとは思えない。
どれを見てもダイナミックで美しい。そして半端でないスタミナの多さに驚かされる。
パフォーマンスをいろいろな角度から見られるのは映画ならではの醍醐味だ。スローモーションも効果的だ。
これらを異世界でのひとつひとつのエピソードに見立てて、主人公のミアが一歩一歩、青年の居場所に近づいて行く。まさに“幻想的な世界”という表現がぴったりだ。

マスター@だんだん