劇場公開日 2013年2月9日

「頭脳戦はゼロ、人間ターミネーター」脳男 伊藤 貴大さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5頭脳戦はゼロ、人間ターミネーター

2013年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

原作が「審査員が満場一致で選んだ江戸川乱歩賞受賞作品」というので、どんなに優れたシナリオなのか、どんな驚きの展開がまっているのか、どきどきしながら観たのですが・・・

思いっきりずっこけました。

脳男ってとんでもない頭脳の持ち主って設定なはずですが、頭脳戦は皆無。
殺人マシーンというわりにはジェイソン・ボーン的スタイリッシュな格闘シーンはほとんどなし(全くないことはない)。

後半に至っては爆弾連発、それも本物感がなくて薄っぺらい。B級か、と突っ込みたくなる。
ボーガン打ってみたり車で突っ込んでみたり・・・巧みな作戦で相手の裏をかき、「そうきたか!」とこちらをうならせる展開は何一つなく、ただただ感情のない人間が正面からつっこんでいくだけ。しかも何の布石もなく。
ただのバイオレンス映画でした。観ているこっちは痛々しくて笑えてくる。

ただ、精神科医役の松雪泰子の演技が救いになってます。
妻と一緒に観たのですが、妻もホロリときていました。

設定はおもしろいです。
ただ私には脳男、というより生身のターミネーターって感じだったなぁ。
作品的には駄目ですが、生田斗真と松雪泰子の演技がよかったので、この点数で。DVDになってからレンタルでOKでしょう。
原作はおもしろいんじゃないのかな?人物設定とか若干違いますよね?

伊藤 貴大