オテナの塔 後篇

劇場公開日:

解説

前編に引続く同スタッフ、キャストの後篇につき省略。(前篇は本誌一三三号所載)

1956年製作/93分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年1月8日

ストーリー

巻物を護るため小源太から去った歌江はルシべに出逢い、巻物の半分を取り返そうと争ううち、権次が横合からルシべを拉し去った。深雪の嫁ぐ日、悲歎の庄屋小左衛門に花嫁奪還を約した夜泣丸が隙を窺っていると、黒装束の武士が先手を打って深雪を掠奪した。父の悪業に心痛めた千鳥は近くの山寺に夕染尼を訪れるが、その夕染尼こそ実の母で、深雪も寺にかくまわれていることが判った。黒装束の正体は三郎次であり、すべては深雪を護るためのものであった。しかし、小源太の誤解を危惧する深雪に、三郎次は権次に発見されたからには偽りの祝言をするほかに方法はないと進言した。一方、六太夫の苛酷な賦役に農民たちは一揆を企てるが、寸前に主謀者茂十が捕えられてしまった。その頃、小源太を探し歩く歌江は瀕死のルシべを助けたが、手当の効もなくルシべは息を引きとった。小源太は歌江から渡された巻物とルシべの物を合せると、謎のようなものが書かれているだけで、落胆した彼はそれを小川に落した。拾って、日光に干すと巻物から“琵琶の岬をまっすぐに”という字が現われた。かくて小源太は琵琶湖に舟を進めるが暴風雨のため小島に打ち上げられて、そこで奇しくも夜泣丸にめぐり逢った。小源太がルシべの遺骨を手厚く墓地の洞穴に葬ろうとした時、燦然と輝く黄金を見つけた。それこそオテナの塔であった。三郎次と深雪の偽りの祝言の日、六太夫を憎むすべての人が彼の屋敷に乗りこんだ。夜泣丸や小源太の前に六太夫は前非を悔いてひれ伏した。春は再びめぐり、千鳥は右京亮のもとへ、そして歌江は一座と旅に出た。見送る小源太と深雪の背後に、夜泣丸が蝦夷開発の希望に燃えて立っていた。

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