大あばれ孫悟空

劇場公開日:

解説

「怪談深川情話」と同じく高桑義生が、「西遊記」シリーズとして原案を立てている。脚本は「振袖狂女」の八尋不二(「西遊記(1952)」と同じく)、監督は「女次郎長ワクワク道中」の加戸敏、撮影は「雪崩(1952)」の竹村康和である。出演者の顔ぶれは、「利根の火祭」の坂東好太郎と若杉曜子、「新やじきた道中」の伴淳三郎と清川虹子のほか、柳家金語楼、羅門光三郎、長谷川照容などである。

1952年製作/85分/日本
配給:大映
劇場公開日:1952年9月4日

ストーリー

衆生を救う経巻を求めて高僧三蔵法師は孫悟空、猪八戒、沙悟浄の三弟子を連れて万里の旅にのぼった。途中、広さ八百里という通天河の辺りでは、子供を犠牲にする霊感大王という魔王を退治しようとするが、魔王は水の中へ逃げ込んで姿を現わさない。そこへ観音菩薩が現われ、水中を竹籠ですくうと、その中へ一尾の金魚がはいっていた。魔王は菩薩の蓮池に育った金魚の化身だった。旅を続けて一行が宝蔵国の都へはいると、この国の皇女が天婚の法によって婿選をすることになっていて、三蔵法師がその婿に選び出された。結婚式の当日悟空が、皇女はニセ物であると暴露すると、ニセ皇女は女怪青面公主の本体をあらわして三蔵をさらって逃げた。後を追いかけた沙悟浄も八戒もその術中に陥入って生捕りされるが、悟空は女怪の侍女に化けて近づき夫婦固めの盃のなかへ入り女怪の腹中にはいって大あばれをし、三蔵と皇女を救い女怪を退治した。女怪は女郎蜘蛛の精だった。次の車遅国では、坊主はみな奴隷とする掟があり、四人は捕えられ牢獄へぶち込まれるが、術を以って悟空は国王以下廷臣を全部坊主にしてしまい掟を取り消させた。しかし虎力、鹿力、羊力の三仙人と雨乞い競争をすることになり、悟空は風神、雷神、雨神を味方にして三仙人に打ち勝ち、国王の命によって皇太子の武術指南番としてこの国にとどまることになった。悟空をのぞく三名は更に旅をつづけ、銅台府の都、寇長者の家で歓待を受けた。この時復讐の機会を狙っていた三仙人は伯父の狙力大仙に事を計った。大仙は悟空に化けて乗り込み乱暴狼藉を働いた。三蔵法師はニセとは知らずこれを破門してしまい、本物の悟空が駆けつけてもその弁解もきかず追いかえした。しかしそのすきに三蔵法師は三仙人にさらわれて大仙の棲家三清観にとじ込められる。八戒と沙悟浄から事の次第をきいて悟空が駆けつけるが、大仙は再び悟空に化けて戦う。しかし観音菩薩の照魔鏡は大仙の正体を現わし、悟空によって退治され、三仙もそれぞれ退治される。かくて三蔵の一行に再び万里の旅へのぼるのであった。

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スタッフ・キャスト

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