傾城之恋

劇場公開日:

解説

1940年の香港を舞台に、旧家の養女とプレイボーイとの真実の愛を描く。監督は「客途秋恨」のアン・ホイ、製作はローレンス・ウォン、エグゼクティヴ・プロデューサーはモナ・フォン、アイリーン・チャンの原作をもとにパン・ツォが脚本を執筆、撮影はアンソニー・ホープ、音楽はヴァイオレット・ラムが担当。

1984年製作/香港
原題:Love in a Fallen City 傾城之恋
配給:プレノンアッシュ
劇場公開日:1992年7月17日

ストーリー

裕福な旧家の養女スー(コラ・ミャオ)は随分前に離婚して以来実家にこもり、家族からも冷たく扱われる日々を送っていた。ある日彼女の義妹のもとに結婚話が持ちかけられる。相手の男ファン(チョウ・ユンファ)はイギリス留学帰りで今は上海で商売をしている派手なプレイボーイだった。だが彼は妹ではなくスーの方に興味を持つ。伯母の誘いで香港に行き、上流社会の社交場、レパルス・ベイ・ホテルに着いたスーを、ファンが出迎えた。2人は酒落た会話の応酬で大人の恋を仕掛けあうが、ファンが結婚を「長期間の売春」と一笑に付し、恋人を求めているのに対し、良家の娘のプライドを持つスーは、結婚という制度による安定を求めていた。レパルス・ベイ・ホテルの巨大な石垣を前に、ファンはスーに「ある日この文明全てが破壊され、何もかも終わってしまう。もしその時僕らがこの塀の下で会ったなら、君は僕に真心を見せてくれるかもしれない。僕も君に真心を見せてあげられるかもしれない。」と話す。そんな恋の駆け引きの果て、美しい月夜に2人は結ばれる。ファンがスーをひとり残して商用でイギリスに発つという日、香港を太平洋戦争の勃発を告げる日本軍の爆撃が襲う。2人は最後の砦レパルス・ベイ・ホテルに逃れ、やがて香港は落日の時を迎える。陥落後、辛酸の日々をともに過ごすうち、2人は「真心」によって結ばれ、結婚するのだった。

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