謝肉祭の夜

解説

アルバトロス社の前身エルモリエフ社の作品で「火花する恋」と同じくイワン・モジューヒン氏が自ら書卸した台本によって監督主演したもので相手役は例のナタリー・リセンコ夫人である。F・ボルトケウィッチ氏、オリヴィエ氏等が助演している。無声。

1921年製作/フランス
原題:The Child of the Carnival L'Enfant du Carnaval

ストーリー

技師デュモンは弟が3万フランの官金を費消した尻拭いをしなければならない破目になったが、固よりそんな大金は出来ず自殺しようとして妻イヴォンヌに止められ一旦アメリカに逃れることになった。残されたイヴォンヌは愛児を棄てなければならなかった。グラニエの侯爵の別荘の門前に棄てられた児は、折柄、謝肉祭見物に来ていた侯爵に拾われた。謝肉祭が終わって侯爵はニースからパリの本邸に帰り拾い児の為に乳母を雇った。雇われたのは不思議にも職を求めてパリに来ていたイヴォンヌだった。遊蕩に飽きた侯爵は拾った児に愛着を覚え、やがて其の優しい乳母に恋する身となった。イヴォンヌは或日の新聞で汽船ジャンダーク号が沈没して乗組員全部が溺死したとの報を見た。夫デュモンは船と共に沈んだ。イヴォンヌは始めて侯爵の願いをいれ目出たい結婚式をすまして侯爵邸に帰って来た時、死んだ筈のデュモンが訪れて来た。侯爵は愛する者を返さなければならない。侯爵のふびんさ。

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