西蔵と蒙古

解説

学術探険家として世界的に有名なスウェーデンのスフェン・ヘディン博士が中国の奥地、アジアの大砂漠地方に遠征した時に撮影されたものであって博士自身も二三の画面に姿を現わしている。スフェン・ヘディン博士はかつてトランス・ヒマラヤを探険してその名を世界に宣伝されたが、更にここに取り扱われたる探険を企てるべく数ケ年がその準備に費やされた。彼がこの計画をして間もなく世界大戦とアジアに於ける政治上の変化が非常にこの企てを妨げたが、彼はたゆまずこの準備期間の延びたのを利用して、その計画を新しく拡大した。そしてこの探険を真に意義あらしめたるために設備の完全を期し科学者数名を集めて1926年北平に内部アジア旅行の途に上った。最初中国政府の烈しい反対に会ったが交渉の結果、中国側はようやくこれに賛意を表するに至った。そして一九二七年七月二三日遠征隊はフウチェルチュ・ゴルを出発し、1928年2月28日最初の目的地ウルムチに達した。その間の行程2500キロメートル、旅行期間は七ケ月に亘っている。更に土匪団の横行する地方を通りつつ彼等は諸民族の都市を訪れ、或いはシャンデ・ミアオにラマの祭に参加し、活払を拝してこれらを撮影した。更に時を定めず襲い来る砂漠の突風を冒してメルヘン島よりシュヴァルツ市へと道を辿った。かくして遠征隊は従者の反抗、盗難、飢餓等を経験しつつこの壮途を終った。この途上、民族の生活、慣習、風土の模様、古代を偲ぶ古蹟がカメラに収められた。(無声)

1929年製作/ドイツ
原題:Through the Death Desert of Asia

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