王城鬼バルサモ

解説

「影を失へる男」と一味通ずる気分を持った浪漫的伝奇劇で、ラインホルト・シュンツェル氏が監督・主演している。共演はコンラート・ファイト氏、アニタ・ベルバー嬢、ハニー・ヴァイゼ嬢、ヒルデ・ヴェルネル嬢。オーストリアにまで出張して有名なシェエンブルンの本物を背景として取り入れた。無声。

1920年製作/ドイツ
原題:Count Cagliostro Der Graf von Cagliostro

ストーリー

王城鬼バルサモはカリオストロ伯爵という名の下に都に入り稀代の名医だと云いふらした。彼は又フェニックス伯爵の名で多大の金品を捲き上げた。老年にわたらせられる親王は愛妾の心をつなぎ止めんものをとカリオストロの許へ訪れた。州大臣はかねてから彼を怪しいとにらんでいたのでカリオストロの不在に彼の家に入り込んだ所、カリオストロに愛なき彼の妻ロレンザが居た。彼女の口から彼の非行を聞き、大臣は彼女をともなって逃れる。大宴会の夜親王暗殺の陰謀は暴露され、大混乱となったが、ロレンザを守る大臣とカリオストロの間に大争闘が行われ、カリオストロが勝利を得るが、ロレンザは高い階段の上から身を投げて死ぬ。

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