年上の肌

劇場公開日:

解説

イングマル・エーベの脚本を、「蛇」のハンス・アブラムソンが監督、「仮面ペルソナ」のスーベン・ニクビストが撮影を、「蛇」のゲオルク・リーデルが音楽を担当した。出演は「夜のたわむれ」のケーベ・イエルム、「蛇」のハンス・エルンバック、ベンテ・デッソーほか。製作はトーレ・ショーベルイ。

1968年製作/スウェーデン
原題:Brant Barn
配給:大映第一フィルム
劇場公開日:1969年4月4日

ストーリー

突然の母の死で、一人息子のベンクト(H・エルンバック)は深い悲しみにおちいった。父のヌットは、そんな彼を慰さめ、映画館につとめている女グンを紹介した。近いうちに後妻にするというのだ。このことは、ベンクトをより深い悲しみにおとし入れた。まだ母が死んだばかりだというのに。一方、ベンクトの婚約者ベリットは彼を、やさしくいたわったが、そんなことで元気になるベンクトではなかった。やがて夏が来て、四人はグンの持っている別荘へと出かけた。父を奪ったグンに対するベンクトの憎しみは、彼女を犯すという行為で復讐に出た。しかし時がたつにつれ、その復讐の行為は、いつしか異性の、それも年上の女性の肌への執着となってしまった。父と婚約者の目を盗んで、二人の情事は続けられた。グンの別荘が情事の場だった。二人はベリットの心を傷つけないよう気を配ったが、いつしかベリットは二人の関係に気づいてしまった。若く、しかも内気なベンクトは、どうしていいのかわからなくなってしまい、母の一周忌にあたる日、発作的に自殺を計った。だが未遂。そして、この一件を機に、ベンクトは再び、若く美しい婚約者ベリットのもとへ戻り、グンと父親のヌットも晴れて結婚することになったのである。

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