爆笑世界行脚

解説

「河上の別荘」と同じくスペンサー・トレイシーとウォーレン・ハイマーが共演する喜劇で、「地獄の天使(1930)」のジーン・ハーロウが相手役を勤め、リナ・バスケット、レイラ・カーネリー、アイヴァン・リノウ、マリア・アルバ等が助演しているジーン・タウンとポール・ペレスが書き下ろした台本により「ルンペンの天国」のベンジャミン・ストロフが監督し、「愉快な武士道」のアーネスト・パーマーが撮影した。

1931年製作/アメリカ
原題:Goldie

ストーリー

アンシイ・アン号の二等運転士スパイクは愉快な船乗りで、港々では御多分に洩れず女遊びに興がっていたが、7つの海を乗り回して世界中知らない港もないくらいなのに彼が出会う女という女が体の何処かしらに水夫の情人がある証拠の刺青をしているのが癪の種であった。彼はどうかしてこの刺青をさせる水夫と出会って鼻っ柱をうち折ってやりたいと思った。スパイクがウラヂオストックに上陸した時、やはり世界一周航路に就いているビルという、ひどく軽口の巧い、利口者の水夫に会って大いに意気投合した。彼らは共に痛飲し、共に殴り合い、共に女を買いにでかける、という仲よしとなった。でフランスのカレーに着いた頃には2人はとても親しい相棒同志であった。ところがカレーでスパイクがゴールディーというブロンド美人に首ったけになってしまった時、彼らの親交にひびが入った。ビルはスパイクにその女は真剣に恋をする価値のある相手ではないこと、ビル自身ブルックリンで既に知っていること、を告げた。しかしスパイクはビルが嫉妬しているのだと思って信じなかった。ゴールディーはビルとよりを戻そうとして失敗したので、2人の仲を裂いててやる気になった。その計画はとにかく成功したが、スパイクはゴールディーの肘に例の刺青があるのを発見し、ビルの言の正しいことをしり、百年の恋も覚め果ててしまった。そして再びビルとスパイクとは以前にあまさる親交となり世界の港々の巡歴を始めた。

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