南海の白影

解説

フレデリック・オブライエン氏の原作小説を基としてストーリーを組立てたもので脚色はレイ・ドイル氏、撮影台本をジャック・カニンガム氏が執筆した。監督はその昔パデー、メトロ、フォックス等にあって「剛勇ジャック」のW・S・ヴァン・ダイク氏。主演者は「ニューヨーク狂想曲」「太平洋横断」その他のモント・ブルー氏と新進ラクェル・トレス嬢。南洋マーケサス諸島にロケーションを企て原住民の数集落の協力を得て完成したもので全編に音響効果が施されている。撮影はクライド・デ・ヴィナ氏ジョージ・ネーグル氏、ボッブ・ロバート氏の三人が担当。

1928年製作/アメリカ
原題:White Shodows in the South Seas

ストーリー

太古のままの南洋の島島。そこには椰子が実り美しい雲の峰が望まれた。澄み切った水。純朴な人間。見渡す限り原始の生活に終始せらるる世界であった。時々激しい暴風雨が襲った。島はしかし静かであった。文明の波涛はついに南洋の島島の岸にも打ち寄せて来た。この島島に産する真珠を採りに貧慾な白人は来た。島の人間は奴隷のように酷使されながら生命を脅す危険と戦って白人のために働いた。医者のロイドは原住民の窮境を見るに忍びず白人と争ったが却って島を追われて他の島へ漂着した。新しく発見した島で単純な簡素なしかし情味溢るる生活に浸っている中ロイドには恋人も出来た。時として故郷の土恋しいことはあっても原住民や恋人の純真平和な生活は彼の執着を強くこの島へ結びつけてしまった。彼はこの島に永住しようとする。しかるに一日、白い影がこの小島へも訪れた。無慈悲な白人を載せた白い船が!彼らは真珠欲しさに巧みに原住民を陥れようとする。ロイドの原住民擁護の義憤は燃えた。彼は一行の侵入を拒んだが及ばずついに白人の弾丸に撃たれて死んだ。南洋は白い船の影に急に眼をさまされた。文明の波涛は容赦もなく世界中のあらゆる島の岸を洗う。文明の力の前には何人もこれに逆らいこれを拒むことは出来ないのであった。

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