印度の寵児

解説

「あけぼの」に次ぐラモンノバァロ主演映画で同じくジャック・フェデールが監督したもの。原作はF・マリオン・クローフォードの小説「ミスター・アイザックス」で、「陽気な中尉さん」「モンテカルロ」のエルネスト・ヴァイダが脚色した。相手役はかつて子役として人気のあったマッジ・エバァンスが抜てきされて勤め、「結婚奴隷」「女性に捧ぐ」のコンラッド・ネーゲル、「秘密の6」「沈黙(1931)」のマージョリー・ランボー、「あけぼの」のC・オープレイ・スミス、「インスピレーション」のジョン・ミルジャン、ミッチェル・ルイス、ニジェル・ドゥブルリュエ等が助演。撮影は「マダム・サタン」「アビーの白薔薇」のハリロルド・ロッソンが担当した。

1931年製作/アメリカ
原題:Son of India

ストーリー

アメリカ娘のジャニス・ダルセイはインドのポンペイに叔母と共に旅行したおり、ポロの試合を見て勝ったチームの主将たるインド人カリムの秀麗な媚目に心をひかれた。彼女を招待したウォーレス博士の話によると、カリムはポンペイではもちろん全インドでも屈指の大宝石商で、彼の父ハミッドは数年前砂漠で族に襲われ命を落したがカリムは聖者ラオ・ラマの助けで身をもって逃れた。そして彼は大金剛石を持っていたためにポンペイで泥棒の汚名を課せられようとしたが一アメリカ人の証言で無実の罪になるのを免れた。ジャニスはウォーレスに紹介されてカリムと親しく言葉を交わし、カリムは宝石をお目にかけたいと誘ったがジャニスの叔母の目が光っていたのでそのまま別れた。翌日ジャニスは豪壮なカリムの邸宅を訪れた。彼は非常に喜び地下の大金庫に案内して稀有の宝石類を見せた。地下室から出ると叔母が迎えにきていた。カリムは虎狩りに案内したが叔母は許す気配もなかった。それでも思い切れぬカリムはその夜自動車でジャニスを迎えにいくと彼女は叔母の目を盗んで行を共にすることとなった。虎狩りを終えた夜当地でカリムは父の仇に巡り合い、守備よく仇を果たしたが仇ジュガットの投げた懐剣に傷つけられた巨象が現れたので驚いたジャニスは腕に軽傷をおった。カリムの介抱を受けた彼女は彼が深く彼女を愛していることを知り、彼女は彼と結婚すると約束した。驚いた叔母はカルカッタにいるジャニスの兄ウィリアムを呼び寄せた。ウィリアムこそはかつてボンベイで窮境のカリムを救った恩人だった。カリムはウィリアムの言を拒むことは出来なかった。かくてカリムとジャニスとの愛は地上では完うされなかったのである。

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