相寄る魂
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解説

「紅唇罪あり」「女囚の意気地」と同じくバーバラ・スタンウィックが主演する映画で、「シャーロック・ホームズ(1932)」のバートラム・ミルハウザーが「ビッグ・トレイル」のビューラー・マリー・ディックと共同して書き下ろした台本により「地獄の市長」「男の一頁」のアーチー・L・メイヨが監督し、「ジェニイの一生」「三角の月」のレオン・シャムロイが撮影している。助演者はブロードウェイの人気俳優たるオットー・クルーガー、「たそがれの女」「魔の海底」のラルラ・ベラミーを始め、「女囚の意気地」のルール・ドネリー、舞台女優のローラ・ホープ・クルーズ、「天国爆撃隊」のジョージ・クーパー、「怪特急列車」のフランク・アルバートソン、クララ・ブランディック、ウォーリス・クラークその他の面々である。

ストーリー

ニュー・イングランド地方の旧家の娘メエリイ・アーチャーと彼女の従兄にあたるジェフとは幼少の頃から一緒に育てられ、子供心にもおたがいに将来は夫となり妻となるつもりでいたし、人々もメエリイとジェフは結婚するものと思っていた。ジェフは大学教育を受けるためにドイツに留学したが、彼は業を卒へて帰国するに際して友人のヒューゴーを伴って来た。ところが皮肉にもメエリイとヒューゴーは恋し合う仲となり、家族の反対をも押し切って2人は結婚した。ヒューゴーはある大学の講師となり、アメリカに帰化し、2人の間には可愛い息子も生まれて幸福にくらしていた。ところが運命は2人の幸福を嫉んだか、世界大戦が勃発した。メエリイの親戚も近隣の人々もドイツ軍を憎んだ。そのとばっちりでヒューゴーは爪弾きされる様になり、大学からも退職された。彼はドイツ人であるというので就職の途はふさがれてしまった。ドイツからも送金して来なくなった。しかしヒューゴーは妻の親戚の厄介にはならぬと言った。メエリイは親たちと夫との間に板挟みとなったが、愛する夫に従った。彼らは窮乏の極に達し食べものもほとんどない様になった。そのために栄養不良となって彼らの愛児は死んだ。愛児を失った2人は犬を唯一の友達として愛したが、ドイツの犬だというので近所の子供たちにいじめられて大怪我を負った。ヒューゴーは愛犬の苦悶を見兼ねて一思いに射殺してやらねばならなかった。不幸は重なって今度はメエリイが病気にかかった。彼女の実家からは引き取りに来たが、彼女はヒューゴーと一緒でなければ行かないと言った。ヒューゴーは2・3日したら自分の行くと言ってメエリイをやった。そして彼女に決別の手紙を書き、彼は故国へ返って戦線に立った。その後アメリカも参戦した。ヒューゴーの消息を聞かないメエリイは、ドイツ軍の暴虐を聞かされて、いつかヒューゴーとの結婚は誤りであったと思う様になり、離婚届けを出した。ジェフが戦争に出ると、メエリイも酒保に働くこととなりフランスへ渡った。ジェフと彼女は同じ根拠地で勤務し、戦争が済んだら結婚しようと約束するほどの仲となった。ある日アメリカ軍兵士の服装をしたヒューゴーの姿をメエリイは認めた。その直後ジェフが兵士たちを伴って何物かを探しに酒保へやってきた。メエリイはジェフが探しているのはヒューゴーであることを察し、彼を逃すためにジェフに愛嬌を振りまいて注意をそらさせた。ジェフは間諜を探していることを彼女に告げた。その間諜のお陰で連令軍は度々不意打ちを食って多くの人命を失いつつあるというのだった。その夜ヒューゴーはメエリイを訪ねて彼女の下宿に忍んで来た。彼女は今もなおヒューゴーを愛していることを自ら知った。しかし、彼女はアメリカ人として、ヒューゴーに間諜の仕事を続けさせることはできない。その夜1夜を共にしたメエリイは明け方彼を送り帰す時に、別盃を挙げようと言って、酒に毒を混ぜて2人で飲み干した。メエリイはヒューゴーを掻き抱いて心中をとげた。間諜を探し歩いているジェフが来た時には2人の屍は冷たくなっていた。...

作品データ

原題 Ever in My Heart
製作年 1933年
製作国 アメリカ

提供:株式会社キネマ旬報社

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