劇場公開日 2012年9月15日

「映画より大河ドラマ」天地明察 arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0映画より大河ドラマ

2013年11月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

知的

“暦”という非常に生活に密着していながらその歴史についてはまったくと言っていい程無知だったので、原作はとても興味深く読んだ。優れた小説ならば映像化したいと考えるのは当然だが、果たして映画という媒体が相応しかったかどうか?そもそもあの原作のボリュームを2時間程度の映画にするのは相当ハードルが高い。主人公安井算哲を巡る登場人物だけでも相当な人数だ。キャスティングが悪いとは思わない。でも、この物語を描くには到底2時間程度では足りないのだ。2時間程度ではあらすじを辿るのが精一杯だし、算哲と周囲の人間との関係、歴史的背景についてはどうしても駆け足になるし、説明不足になってしまう。原作を読んだ時から感じていたが、これは映画よりも是非大河ドラマで1年掛けてじっくりと描くべき素材だと思う。

arakazu