劇場公開日 2012年12月14日

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「主役のハマりっぷり。それにしても長すぎる」ホビット 思いがけない冒険 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0主役のハマりっぷり。それにしても長すぎる

2023年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

この映画ほどキャラクターの色付けを強く意識された作品も珍しいと思う。というのも、それぞれの種族ごとに特徴があり、なおかつその中でもそれぞれに個性があるのだから、当然だろう。

同じ種族でも、酒が飲めないのもいれば、大酒を喰らうのもいて、行動様式も変わってくるようだ。その描き分けが、素晴らしく際立っていて、私のようなシリーズ初心者にもわかりやすく入り込めるように作ってある。

中でも、ビルボ・バギンズと、ガンドルフ、ガラドリエルのキャラクターは誰が見てもストーリーを動かしているのがハッキリと分かるとっつきやすさ。ゴラムもやや若返っていて、『指輪物語』から時間をさかのぼっているんだな、ということを実感させてくれる。

もしも、この映画を見ないまま、あらすじを読んだとしても、何が書かれているのかさっぱりわからないこと請け合いだ。知らない登場人物が旅に誘われようが、足手まといになろうが、頭に入ってこない。

それにしても、マーティン・フリーマンのはまり役っぷりは素晴らしいと思う。彼ほど、困った顔が似合う俳優も他にいないと思う。そして、気が変わったことを観客がすんなりと理解できるのも、彼の演技の力に他ならない。

総じて楽しめる内容なのだが、いかんせん長すぎる。シリーズ化を前提に製作されたのなら、もう少しボリュームを落とせなかったのか、疑問に思う。

うそつきカモメ