劇場公開日 2008年7月12日

  • 予告編を見る

「パトリック・デンプシーが大好きなら。」近距離恋愛 いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5パトリック・デンプシーが大好きなら。

2008年7月5日

笑える

楽しい

幸せ

 1日以上たって印象に残っているのは近過ぎるが故に気付かなかった恋心、
 離れて分かる自分の気持ち、取り戻すために奮闘するトム、
 などではなく下ネタだけ。

 原題の Made of Honor は筆頭花嫁付添い人のことで、
 普通は花嫁の女性の友人が結婚式までのあらゆるサポートを
 行う役目を背負った人物のこと。
 それをこの作品では10年来の親友である男性が、
 離れたことで自分の気持ちに気付いた男性が、
 花嫁を取り戻すために引き受ける。

 番号をゲットしても24時間以内は連絡しないとか、
 連日で同じ女とデートしないとか、自宅に女は絶対に入れないとか、
 女は家族に絶対紹介しないとか、ルールを決めてるプレイボーイのトムを
 パトリップ・デンプシーが演じている。
 それが僕にはどう見ても、思い込もうとしても理解できないのである。

 大学時代に間違って寝込みを襲ったハンナと、出会いは最悪だったが、
 気が合ってしまって、お互いを深く理解できるほどの親友になって、
 そんな出会いから10年後のお話なのに、
 それにしてはパトリックが老け過ぎだよなぁと。

 ハンナを演じたミシェル・モナハンも、
 ロマコメの女王と呼ばれてるような、あの人とか、あの人とかに比べると、
 かわいいと思うようなこともなく、大した見せ場もなく、
 魅力がないなぁと。

 今まで異性ではあっても親友だと思っていた相手を
 恋愛対象として意識してしまう時とは。
 それを日常でメインとして描き、共感を得ようとする。
 確かに恋愛対象でなかったとしても、
 離れてしまうことで寂しさを感じるだろう。共感できなくはない。

 ハンナのラブラブぶりを見せつけられても、
 花嫁付添い人としての仕事を健気にこなしつつ、
 過去の過ちから妨害にあおうとも、友人の協力を得ながら、
 なんとか自分の気持ちに気付いてもらおうと奮闘する。
 あれもダメ、これもダメと、ベタなロマコメ調の物語が展開され、
 面白くないことはない。

 でも、一目惚れで一気に結婚まで行っちゃうハンナにも、
 寂しさを感じて欲しかったか。
 少しは描かれていたけど、もう少し揺れて欲しかったか。
 しつこい程に伏線を張ったあの予想通りのセリフだけで、
 戻って来ちゃったのが、予想通りの展開を、予想通りに描いて、
 ありふれたロマコメの中でも、
 すぐに忘れられそうな作品になってしまっている。

 というか冷静に考えると、
 主人公の2人は10年間も全く離れることがなかったんだよな。
 いつも一緒にいたんだよな。
 これは事実上は既に結婚してるのではないのか?
 それでも自分の気持ちに気付かないことなんてあるのかな、
 そんなものなのかな。

 前半はニューヨークで、後半はスコットランドが舞台となり、
 アメリカの花嫁付添い人という文化や、
 スコットランドの貴族の結婚式も見所ではある。
 しかし、どれくらいの所がホントかは分からないが、
 作品に盛り込まれているスコットランド貴族の
 暮らしぶりやスコットランドの風習を、その言葉や習慣の違いを、
 ギャップをギャグにしようとしてるのは、おちょくったり、
 冷やかしたりして、笑いに持っていこうとしてるのはよく分かるが、
 分かりやすくもっとドタバタしたほうがよかったのか、どうしても、
 ヨーロッパにアメリカは深い歴史にコンプレックスがあるのか、
 中途半端でそれほど笑えず。
 トムの友人にも、ハンナの友人にも、もっと、
 面白おかしく出来そうなキャラがいるのに、使い切れずに笑いもソコソコ。

 厚生年金会館というそれなりに大きな会場で、
 講談社女性誌合同の試写会で女性ばかりであるのに、
 全く興味がない女性ばかりではないだろうけど、
 上映前にハンコック、アイアンマン、インクレディブル・ハルクの
 予告を流したソニーさんに一番笑えたよ。

 パトリック・デンプシーの熱烈なファンにはオススメします。

 この作品が最後の出演作となった、
 シドニー・ポラック監督のご冥福をお祈りいたします。

いきいき