劇場公開日 2008年2月9日

  • 予告編を見る

「行動に移すことが大切」君のためなら千回でも ku-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0行動に移すことが大切

2019年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

THE KITE RUNNER
「君のためなら千回でも』ダリ語/英語
米国映画、監督マーク フォスター

「良いこと(行い)をする機会はまたある。」うまく書けないけど、何か今まで人や社会などに対して、人を傷つけたり、悪いことをしても、崩れたままにしておいたり、罪の意識を感じながらそれをそのままにしておかないで、修復すること。そこにはきっと良いことをするチャンスがあるから。』と私は解釈している。この映画にこの言葉が出てくる。

アミルの父親もハッサンも叔父のラミールも信念があり一本筋が通っていて強い。父親もアミルに喧嘩をしたりしたら、いつまでもそのままにしないで、すぐ解決しなさいと。
アミルは自分に自信がなく、おどおどしていていつも彼の目は揺れ動いていて、問題点を直視できず、萎縮してしまっている。アミルは物語を書くのが好きだが、それはまるで現実の弱い自分から逃れているようだ。

分身ハッサンを傷つけ罠にかけて、その後、父とアフガニスタンを後にした。ロシア兵にも堂々と向かっていける父親を見ても、そこからは学べない。

アミルは難民として米国のカルフォルニア州フレーモントで成長した。そして、作家になったが心の中はハッサンに謝れないままでいる罪悪感でいっぱいになっている。

この映画は前もみたけど、その時は、ロシアのアフガニスタン侵略(1979)やタリバン政権の方にもっと興味があって、アミアの過酷な心のヒーリングの旅行に趣を置いていなかったと思う。何しろ、有名なベストセラー小説なので多分、多くの人々は映画より小説で読んでいるかもしれない。賢人の言葉がたくさん詰まっていて、社会での生き方を教えてくれる映画。

最後の方のシーンでアミアが甥ソーハーブ(Sohrab)を見つけ出すシーン。胸が詰まった。

ソーハーブ「両親の顔をもう忘れ始めている。悪いこと?」ーーーずっと前にタリバンに両親は殺された
アミル「甥のお父さんの写真を差し出す。」
ソーハーブ「時々、両親が死んで良かったと思うんだ」
アミル「なぜ?」
ソーハーブ「だって、こんな自分をみせたくなから。僕はとても汚れているんだ。」ーータリバンは孤児院から女の子をさらうけど、男の子も連れていく。この甥はその一人。
アミル「汚れてなんかいないよ。私はあなたを傷つけないよ」

自分より弱い存在のソーハーブを心の葛藤をみて立ち上がれた。そこに自分自身を見たから。だから、そこにかれの心を修復できるチャンスがあった。我々人生においても同じことができると言える。

アミルはハッサンの子供ソーハーブを自分の子供として受け入れて『 君のためなら千回でも』と。初めて自分に自信がもてて彼の目の動きは動揺しなくなった。
人生のおいて、いつかきっと自信を取り戻すことができる。それには行動に移すことが大切。アミルは叔父のラミールの力を借りて、行動に移せた。

Socialjustice