劇場公開日 2002年2月2日

「ポン・ジュノもアレハンドロ・ゴンザレスもデビュー作に犬という共通点」アモーレス・ペロス カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ポン・ジュノもアレハンドロ・ゴンザレスもデビュー作に犬という共通点

2020年4月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

個人評価:3.8
どっしりとした重厚な映像。それは監督デビュー作である本作から、すでに持ち合わせている事がわかる。
この監督はどの作品でも伝えたいテーマが必ずあり、物語の根底に教訓染みたものが流れている。
本作で感じた教訓は人間の計画は神が必ず笑うだ。
バベルでは人間の愚行への教訓を描き、本作では人間の愚の末路を辿る計画を描いていると感じる。
複数の登場人物の群像劇のスタイルはバベルと同じであり、バベルでは一丁のライフルによって登場人物が繋がっていき、本作は犬という存在によって登場人物が繋がっていくという愚かな人間ドラマ。
ポン・ジュノのデビュー作も犬にまつわる物語。アレハンドロ・ゴンザレスも犬と人間という切り口。才能ある2人の巨匠のデビュー作が犬という共通点があり、犬という存在が、人間を描く為のキーになっていると感じる。

カメ