バラバ

解説

スウェーデンの作家ペール・ラーゲルクヴィストの一九五一年度ノーベル文学賞受賞小説の映画化で、聖書に出てくる盗賊バラバの半生を描いたもの。脚色は英国の劇作家クリストファー・フライ、監督は「ヴァイキング」のリチャード・フライシャー、撮影は「アイ・ラブ、ユー・ラブ」のアルド・トンティ、音楽は「鞄を持った女」のマリオ・ナシンベーネ。出演は「ナバロンの要塞」のアンソニー・クイン、「五人の札つき娘」のシルヴァーナ・マンガーノ、「奇蹟」のヴィットリオ・ガスマン、「シェーン」のジャック・パランス、「エルマー・ガントリー」のアーサー・ケネディ、「片目のジャック」のカティ・フラード、特別出演として「蒼い渚」のアーネスト・ボーグナイン、それにマンガーノの弟ロイ・マンガーノがキリスト役で初出演。製作ディノ・デ・ラウレンティス。テクニカラー・テクニラマ70。

1962年製作/イタリア
原題:Barabbas

ストーリー

二千年前のエルサレム。ここには年に一度、ユダヤ民衆の指名によって罪びとを一人処刑するとき、重罪人を一人だけ釈放するならわしがあった。今年はキリストが礫刑に処せられることになり、ローマのユダヤ総督ピラト(アーサー・ケネディ)は民衆の声を聞き入れ、盗賊バラバ(アンソニー・クイン)に自由を与えた。釈放されたバラバが町の酒場で昔の仲間に歓迎されているところへ彼の女ラケル(シルヴァーナ・マンガーノ)が入ってきた。それからどれだけの時間を経たか--バラバは、まだ昼間なのに、あたりが闇に包まれていることに気づいた。キリストの死を悲しんでか太陽が光を失ったのだ。バラバは何かにひかれるようにゴルゴダの丘へ向かった。キリストの死後、信者になっていたラケルも捕えられて処刑された。この出来事にバラバは再び狂暴化、間もなく捕えられ、シシリーの硫黄鉱に流刑となった。ガスの渦巻く地獄のような地下での労役。多くの囚人が生命を失った。が、バラバとキリスト教徒サハク(ヴィットリオ・ガスマン)だけは生きのびた。不死身の二人の話を聞いた州総督夫妻は、二人を闘士養成所へ入れた。ところがサハクは闘技場で相手を殺すことを拒み反逆罪に問われ、隊長のトルヴァド(ジャック・パランス)に処刑された。怒ったバラバはトルヴァドと対決、彼を倒した。皇帝はバラバに自由を与えた。バラバはサハクをキリスト教徒の地下墓地に葬った。その直後、ローマの炎上が始まった。キリスト教徒の反乱だと信じたバラバは、このとき神の声を聞いたように思った。今こそ古きものを焼き払うのだ。彼は狂ったように火をつけて回った。そしてまた捕えられた。八百のキリスト教徒とともに十字架にかけられたバラバは「私の魂をおそばにお召し下さい」と静かに神に願うのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0イタリア製史劇らしく・・・

2018年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

キリストが処刑される日に恩赦放免された盗賊バラバ(アンソニー・クイン)が主人公、再び強盗で捕まり、奴隷にされて、最後は闘技場へ。
史劇のパターンではあるが、イタリア製らしく最後は観た人にお任せスタイル。

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いやよセブン

4.5Love One Another

2018年4月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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everglaze
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