劇場公開日 1984年8月10日

ドレッサーのレビュー・感想・評価

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4.0フィニーとコートネイの演技比べがスリリング

2020年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「ブリット」「ジョンとメリー」「ホットロック」「ヤング・ゼネレーション」しか観ていないが、これはピーター・イエーツ監督の傑作だと思う。シェークスピア一座の座長とその付き人の離れられない関係を舞台劇にしたロナウド・ハーウッドの脚本をイエーツ監督が見事に演出する。それまでの作風から想像できない内容に驚きもあるが、イギリス演劇界の底の深さを痛感することになる。精神不安定で我儘な老優を演じたアルバート・フィニーの円熟の怪演、貴族の執事の様に献身するゲイの付き人兼マネージャーを演じるトム・コートネイの名演。それに、舞台監督役のアイリーン・アトキンスの演技が素晴らしい。バックステージを題材にした映画の白眉。

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Gustav

3.0 ロンドンでは「オセロ」を演じていたが、場所を変え、いきなりの「リ...

2018年11月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ロンドンでは「オセロ」を演じていたが、場所を変え、いきなりの「リア王」だ。公演が危ぶまれていたが、無理をして楽屋へやってきたサー。座長としての立場より役者根性のたまもの。だけど、「ノー、ノー、ノー、オセロじゃない~」とノーマンが目撃したのはサー前回のメイク。錯乱は続く・・・「227回も演じた役なのに最初の台詞を思い出せん・・・」と痛々しいほど。

 熱演がスタート。途中、よからぬ方向に進むかと不安だったが、観客のアプローズは本物だった。やっぱり長年シェークスピア一筋に演じてきただけのことはありました。リア王そのものよりも最後の演説が良かった。戦争にもかかわらず、世界に誇れる戯曲家を称えることは愛国心あふれる姿だったなぁ。

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kossy