劇場公開日 2023年1月6日

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「すべての元凶は彼女の不安定さ?」テス talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0すべての元凶は彼女の不安定さ?

2023年6月12日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ヒロインのテス自身は、これと言って何か「悪いこと」をしているわけではないのですが、それでも彼女を取り巻く男性は、次々と不幸になってゆく…。
そのからくりはら彼女自身が持っている「不安定さ」にあるのではないかと思いました。評論子は。

しかし、テス自身も意識していない彼女の意識(「想い」というべきなのか?)が不安定で、その不安定さが巻き起こす渦に、彼女と関わる男性たちは次々と、いわば呑み込まれて、それで自身の身を滅ぼしてしまうことになる…そんな印象を拭えませんでした。本作を見終わって。評論子は。

男女の愛憎というものは、当事者それぞれで、簡単に「こうだ」と割り切ることのできないものであることは、評論子も承知しないわけではないのですけれども。
しかし、周囲の男性を凋落に導いてしまうという結論においては、彼女(のようなタイプの女性)も、彼女自身に帰責性があるかどうか、彼女自身に帰責性の意識があるかどうかは、それぞれ別としても、いわゆるファム・ファタール(の亜種?)に属するのかも知れないと思いました。あくまでも、評論子の印象として。

その意味では、ずっしりと重たい一本になりました。評論子には。

talkie
マサシさんのコメント
2024年1月6日

『ファム・ファタール』その通りだと共感します。
ポランスキー氏にとってナスターシャ・キンスキーとシャロン・テートはファム・ファタールそのもので、それもキンスキーさんの映画なのにそれを言い切る所に異常さまで感じます。

マサシ
talkieさんのコメント
2023年7月1日

humさんがおっしゃるとおり、こういう状況は決して彼女の罪科(責任)ではないのですけれど、結局はそういう状況になってしまっている…。そういう不条理というのか…。そのことが切ない映画だと受け止めていました。
コメントありがとうございます。

talkie
humさんのコメント
2023年6月29日

その角度から考えると、
ファム・ファタール。。。なるほどですね。
私は家庭の経済力と親の考えが先ずはそう導いたようにとらえ不幸な運命を気の毒に感じていましたが、、、そうかも知れないですね😱

hum