劇場公開日 1952年3月21日

「SF小説の全盛期のエッセンスを見事に映像と成して21世紀の現代にも通じるレベルの高さを伝えてくれている」地球の静止する日 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0SF小説の全盛期のエッセンスを見事に映像と成して21世紀の現代にも通じるレベルの高さを伝えてくれている

2019年6月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

SF映画の金字塔
SFファンなら必ず見ていなければならない
観てないなんて話にもならない
それほどの名作
改めて観てやはりその見事な出来映えに感嘆した

戦前戦中戦後とアメリカはSF小説の月刊誌が幾つも発行されており、どれも大変な発行部数を誇った

掲載された小説の内容もSF小説の不朽の名作と言われる作品は殆どこの時代に書かれたものだといえばそのレベルの高さは判るだろう

今のSFもののアイディア、ネタ、モチーフはありとあらゆるものが既にこの時代のSF小説の中に盛り込まれていたのだ
しかし当時の映画の特撮技術ではとても映像化できなかった

ところが本作はそのSF小説の全盛期のエッセンスを見事に映像と成して21世紀の現代にも通じるレベルの高さを伝えてくれているのだ

宇宙人クラトゥが乗って来た円盤の形状
飛行中やその材質の表現
シームレスとなる開口部の表現
その内部の通路や機器類の美術
機器の操作インターフェイスや音声コマンド
ロボットのゴートの造形
なにもかも後のあらゆるSF映画やアニメに影響を与えたものばかりだ

SF映画が好きなら古典や一般教養として観るだけでなく、素で楽しめるはずだ

あき240