劇場公開日 2022年8月5日

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「天知る、地知る、太陽が知る」太陽が知っている シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5天知る、地知る、太陽が知る

2022年9月24日
iPhoneアプリから投稿

出世作『太陽がいっぱい』にちなんで、その後の作品の邦題にやたらと太陽がつく羽目になったアラン・ドロンのサスペンスですが、出来映えは最後に雲間から太陽が顔を覗かせる程度でした。ドロンと彼女のロミー・シュナイダー、ドロンの旧友のモーリス・ロネとその娘ジェーン・バーキンの四人の四角関係が徐々に破綻していくのを1時間半かけて展開する鈍重ぶりには参ります。それでも何とか、ロミー・シュナイダーの魅力で場をつなぎながら、最後の30分でストーリーが急展開して面白くなってきます。役者では、ドロンの深刻な演技が重く感じるけど、この鬱屈したダークな所が持ち味なんでしょうね。ロミーは、知的さと艶やかさのバランスが取れた演技でした。モーリス・ロネは、中年のイヤーな感じがうまかったです。

シネマディクト