恐るべき子供たち
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恐るべき子供たち

劇場公開日

解説

詩人ジャン・コクトーの代表作を、「海の沈黙」でデビューして既成のフランス映画界に衝撃をあたえたジャン・ピエール・メルヴィルが映画化しヌーヴェル・ヴァーグの先駆的役割を果たした作品。製作・監督はジャン・ピエール・メルヴィル、原作・台詞はジャン・コクトー、脚色はメルヴィルとコクトー、撮影はアンリ・ドカエ、音楽監修はポール・ボノー、編集はモニーク・ボノーが各々担当。出演はニコール・ステファーヌ、エドゥアール・デルミ、ルネ・コジマ、ジャック・ベルナール、メルヴィル・マルタン、マリア・シリアキュス、ジャン・マリ・ロバンほかで、ナレーションはコクトー自身が担当している。

ストーリー

その晩は、雪だった。戦場となったシテ・モンチエの、コンドセ高等中学校の中庭を、走り、叫びあい、雪球を投げあう少年たちのシルエットが飛びかう。ポール(エドゥアール・デルミ)は死にそうな思いで、ダルジュロス(ルネ・コジマ)を探していた。ところがポールは、ダルジュロスの姿をかいまみた途端に彼が投げた雪球で胸を射ちぬかれ、気絶してしまう。それが奇蹟の、そしてこの悲劇のはじまりであった。ポールの姉エリザベート(ニコール・ステファーヌ)は、負傷して帰ってきた弟と、つきそってきた友人ジェラール(ジャック・ベルナール)を心から軽蔑した。家に迎えいれることを拒んでもよい気分だった。瀕死の母の看病とそのうえ、弟まで病人になってはたまらないという心の重さよりも、姉と弟の居室、二人だけの王国に、弟がたかだか親友と名のるだけの他人に侵入することを許したことが腹立たしいのだ……。エリザベートは奇蹟を信じ、奇蹟が起こることに生き馴れていた。母(マリア・シリアキュス)の侍医がボールを診察して、通学を禁じて療養を命じたことも、ジェラールの伯父がポールとエリザベートとジェラールの三人を海辺の旅行に招いてくれたことも、彼女にとっては、待っていればいつもひとりで起きる奇蹟のひとつだった。やがてポールの健康は回復したが、例の雪合戦事件のせいでダルジュロスが放校されたという知らせを聞いて、彼の心は芯から痛んだ。母が死んだのはそれから間もなくのことだった。エリザベートはファッション・モデルとして働き始めた。彼女は仲良くなったモデル仲間のアガート(ルネ・コジマ)をちょくちょく家に連れてくるようになった。アガートは誰の眼にも、ダルジュロスに酷似した少女だった。ポールはアガートを無理に遠ざけ、しかも彼女を愛し始めていることをひた隠しに隠した。殊に、いかにしてエリザベートにさとられずにすむかに腐心しながら、秘そかにアガートに伝えようとした。悲劇はいつしか決定的にしのび込んでいた。やがてエリザベートは、金持ちのアメリカ人マイケル(メルヴィル・マルタン)と結婚するが、マイケルは謎の自動車事故死を遂げた。それ以来、エリザベートはますますポールに固執するようになっていった。ある夜、ポールはアガータに対する愛情をおさえることが出きず、手紙を書いた。“あなたがもし私が嫌いならば、自分は死ぬ以外にない……”。不運にも、その手紙はエリザベートの手に渡ってしまった。このようにして悲劇の幕は切って落とされたのだ。エリザベートは行動を開始した。彼女はポールに、アガータはお前など愛していない、やがてジェラールと結婚するだろうといい、ポールへの愛に懊悩するアガータにはジェラールと結婚するべきだと説得した。アガータとジェラールは結婚した。偶然、ジェラールは新婚旅行の旅先でダルジュロスに会ったという。そのとき託されたダルジュロスの“毒薬”をポールに手渡した。それこそポールにとっては“宝物”なのだが、エリザベートには、ポールが今、その“宝物”を飲みほして、自分も死ぬことだけが二人の奇蹟の唯一の解決なのだった。エリザベートの予感どおり、やがてポールはその“毒薬”を飲み込んだ。最後のポールの手紙を受けとったアガータは大急ぎでエリザベート邸にかけつけた。もはや手のほどこしようがなかった。しかし、最後の瞬間にお互いがいかに愛し合っていたかを確認することができた。エリザベートは、ポールの死を確認すると、自らの胸に銃口をむけた。...

作品データ

原題 Les Enfants Terribles
製作年 1949年
製作国 フランス
配給 フランス映画社

提供:株式会社キネマ旬報社

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恐るべき子供たち
恐るべき子供たち
2013年12月27日
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