劇場公開日 1998年10月10日

「「フラガール」と同じ集団的ビルディングスロマンの匂いを感じ…」がんばっていきまっしょい(1998) KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「フラガール」と同じ集団的ビルディングスロマンの匂いを感じ…

2023年11月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

キネマ旬報で第1位の「HANA-BI」、
第2位の「愛を乞うひと」の名作2作品に次ぐ
この年の第3位に選出された作品と知って、
役所の上映会で初鑑賞。
全く知ることのなかった作品だったが、
大変良い作品を観せて頂いたと
無料の上映会に感謝しかなかった。

そして、初々しく清々しい青春ドラマに
感動を覚えながらも、
「フラガール」との相似性も感じた。

上昇志向はあるものの
未熟な指導される側の生徒と、
実績はあるものの過去の傷を抱えて
上昇志向を失った指導する側のコーチ、
それぞれお互いに刺激を与え合い
共に成長していく
ビルディングスロマン的展開には
「フラガール」と同じ匂いを感じた。

この作品は、誰もが身を置いて通過する
かけがえのないハイティーンの青春の
タイミングを描いた。
そんな意味では、
二度とない学園生活のほとんどを
中高生としてコロナ禍を丁度迎えてしまった
世代には同情を禁じ得ない想いが
改めて込み上げて来る作品でもあった。

KENZO一級建築士事務所