劇場公開日 1985年1月15日

櫂のレビュー・感想・評価

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4.0我慢する女衒の妻

2023年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

緒形拳扮する女衒富田岩伍は女の子を拾って菊と名付けられ、十朱幸代扮する喜和に預けた。

貧乏は人の心を腐らせる。我慢する女衒の妻を演じた十朱幸代の熱演が光るね。菊が大人になったら石原真理子になったはたまげたな。久しぶりに観たね。しかしながら根底の安定感は底知れぬ緒形拳のド迫力演技によるものだろうね。

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重

4.0妻にもらうならこういう女性です 理想の妻と母を体現した素晴らしい演技を十朱幸代に見ました

2022年1月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タイトルは劇中の台詞から採られています

櫂は三年櫓は三月

櫓の扱い方を覚えるには3月もあればよいが、櫂を自由自在に扱えるようになるには、3年あっても足りない
一人前になるということは、並み大抵のことではないというたとえだそうです

良い妻になるには、辛抱が肝心だという意味で使われます
しかし、その辛抱の程度が底なしであったならという物語です

原作は宮尾登美子のデビュー作
彼女の小説で映画化されたものを出版年、題名、映画公開年をリストアップするとこうなります

1972年 櫂 1985年
1976年 陽暉楼 1983年
1977年 寒椿 1992年
1980年 鬼龍院花子の生涯 1982年

寒椿は舞台が高知であり陽暉楼も登場しますが、これは降旗康男監督の作品です
というのも「寒椿」は1992年5月30日の公開ですが、その3ヵ月後の同年8月30日に五社英雄監督は食道ガンでお亡くなりになったからです
体調はその3年前からよくなかったそうです
もしガンにならなかったなら「寒椿」も五社監督の作品になっていた可能性もあったかもしれません
しかしマンネリを嫌って、本作「櫂」をもって宮尾登美子原作の映画化にはもう手を出されなかったかも知れません

ともかく五社監督の高知三部作と呼ばれる映画は本作でお仕舞いです
リストをみると、原作の発表とは逆の順番で映画化していったことに気がつくと思います
その時点で発行済みの食指の動く原作を求めて遡っていったということでしょう

名作「鬼龍院花子の生涯」のルーツを求めて遡って行ったと言い換えて良いと思います
なのでより現実よりになっていますが、それでも恐るべき物語なのは確かです

お喜和は、皆からお母あちゃんと呼ばれています
あれほど酷い仕打ちをこれでもかと繰り返し彼女に与える夫の岩伍ですが、彼女を愛しているのは間違いありません
なのに何故か、愛想を尽かされるようなことを何度も行い、隠そうとも誤魔化そうともしません
それは岩伍には5歳の頃に母は彼と家を捨てて若い男と逃げている過去があるからです
だから、いつかお喜和もまた自分を棄てて逃げだすかも知れないという不安にいつも駆られているのです
どんなに酷い仕打ちを与えても、良くできた辛抱強い女房だからこそなかなか匙を投げて出て行かない
本当はでて行きたいはずなのに何故出て行かないのか?
自分を本当に愛しているからなのだろうか?
どんなに酷いことをしても愛想をつかして自分を捨てて出て行くことはないのだろうか?
彼女を本当に愛しているからこそ、彼女の愛を試したくて仕方ないのです
これならどうだという具合にエスカレートしていくのです

とうとうやり過ぎとことを遂に悟ったとき、彼女が惚れてくれた若き日の青年相撲の自分の写真の額を壊すのです
なんと馬鹿だったのか愚かだったのかと自分に無性に腹立っていたのです

十朱幸代はその物語をよく理解して、我慢強くどこまでも優しいお母さんを演じています
妻にもらうならこういう女性です
理想の妻と母を体現した素晴らしい演技でした

でも女としての妖艶さは役として求められてはいませんから、そんなシーンは何もないのです
蚊帳の中で岩伍が彼女を抱くワンシーンがあるのみなのです
その点で、他の高知三部作より不満が残るのかも知れません

真行寺君枝のか細く白いエロチックさが、それを補う計算であったのだと思いますが、十朱幸代の良き母親の総量に釣り合うほどではありませんでした

しかし、お菊を演じた石原真理子が素晴らしい存在感を示しています
素晴らしい役者であったことは確かだと思います
その後、ブッツン女優となってしまって活躍の場が狭くなってしまったのは残念なことです

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あき240

4.0十朱幸代がいい

2020年6月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

五社英雄監督による高知シリーズの第三作で、主役は緒形拳と十朱幸代。
高知で女衒をしている男(緒形拳)は上昇志向が強く、妻(十朱幸代)には、いずれ胸の張れる仕事を、と誓っていた。
ただ女性関係がいい加減で、妻は苦労続きだったが・・・。
十朱幸代の演技には魅入られてしまった。

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いやよセブン