劇場公開日 1982年12月18日

「なんてものを見てしまったんだ!」伊賀忍法帖 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5なんてものを見てしまったんだ!

2020年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

真田さんしかアクションできてかつ集力があるスターがいなかったのかな。忍者とか、アクション主体の映画だと真田さんが演じることが多い。
 とは言え、だから?真田さんご自身はこの頃よく演じられたキャラクターとそう大差なくといったところ。何がどう違うのか、思いだせない。実はみんな同じ役柄でいろんな映画に出ているんだよ、と言われても、やっぱりそうかと思ってしまうほど大差ない。
 真田さんの出演作を眺めると、実は演技力が際立っている映画もあるんだけどね。反面、似たような役を続けさせられていた時代の映画の一つ。

渡辺さんのデビュー作。真田さんの相手役を選ぶオーデションで見出されてと聞くけど、そのときすでにこの役を演じる前提だったのだろうか?
 相手役のオーデションということならいとうかずえさんもそうだったと思うが、いとうさんのデビュー作はそれなりに可愛いヒロインという役どころだったと記憶するが、渡辺さんのこの役ときたら…。デビュー作で一人三役というのは、当時のアイドル映画からするとかなり演技力を期待され、それなりに応えていたと思うし、他の角川三人娘の中でも一番の正統派美少女で時代ものに合うと思うけど…。それにしたって、デビュー作からこんな役。もっとアイドルアイドルした役でデビューさせてあげたっていいじゃない、と思う。
 そういえば、『セーラー服と機関銃』でも薬師丸さんが宙吊りにされて話題になったけど、角川って話題になれば何でもよくて、その俳優・女優のキャリアプランとか売り出し戦略とかなく、使い捨ての感覚だったのかな。売れればそれで次を作るし、売れなければ・潰れれば次を探せば良いってか?

と、真田さんだし、オーデションでみいだされたアイドルだし、というアイドル映画を見るつもりで見たら、とんでもないものだった。

なんか、仕掛けの大雑把なお化け屋敷のアトラクションを見た感じ。これでもかとえげつない映像を出してくる。へえ~、ひょえ~とは思うけど、心に残らない。
 角川がつまらなくなってきた頃の映画かな。

とみいじょん