劇場公開日 2008年6月7日

「三谷幸喜の、三谷幸喜による、佐藤浩市のためのマジックアワー!」ザ・マジックアワー Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5三谷幸喜の、三谷幸喜による、佐藤浩市のためのマジックアワー!

2024年4月19日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

ちなみにWikipediaによると(以下引用)
「マジックアワー (magic hour) 、マジックタイムは、日没後および日の出前に数十分程体験できる薄明の時間帯を指す撮影用語で、光源となる太陽からの光線が日中より赤く、淡い状態となり、色相がソフトで暖かく、金色に輝いて見える状態である。」

これに定冠詞theをつけてタイトルにした本作は、″人生の最も輝く瞬間″ という解釈を与えたとされている。

言わずとしれた三谷幸喜脚本&監督によるコメディ映画だ。2008年に公開された。
初監督作の『ラヂオの時間』から、最新作の『記憶にございません』まで22年間で8作品公開されているので、3年弱に一本ということになる。

『男はつらいよ』の山田洋次あたりは年間3〜4本ペースで撮っているが、Netflixやオンラインメディアがあふれる今と単純比較は意味がないだろう。
三谷幸喜はメディア露出も多く、本人自身がなかなかキャラが立っているので、新作公開となればある程度のソロバン勘定はできてしまいそうだ。

ここからがやっと?本作のレビュー(笑)

私は本作を見て佐藤浩市が好きになった。

実は、デビュー作の『青春の門』を劇場で見て以来、ちょっと気になる存在ではあったが、実父である三國連太郎の存在の大きさとの比較、私から見て役柄や演技に偏りを感じたこともあり、同じく二世俳優の中井貴一ともども、嫌いじゃないけど好きでもない存在に固定化されていた。しかし、

本作を見て佐藤浩市が好きになった。

道化役を引き受けた妻夫木聡や西田敏行の持ち味もよくでており、寺島進も素晴らしい。
ということは、脚本も素晴らしいのだろう。

ナイフを舐め回すシーンの佐藤浩市と西田敏行は、何回見ても腹を抱えて笑わずにいられない。
ラストシーンも素敵だ。

私にとって、三谷作品の中でナンバーワン。

蛇足だが、
中国映画『トゥ・クール・トゥ・キル 〜殺せない殺し屋〜』としてリメイクされ、日本映画のリメイクとしてはナンバーワンヒットとなり、興行収入は500億円を超えたらしい。

やはり、脚本が素晴らしいのだろう。

Haihai