劇場公開日 2021年4月30日

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「大島渚という映画監督」愛のコリーダ つくねと皮以外は塩さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大島渚という映画監督

2021年5月22日
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まず何より藤竜也と松田英子の演技が立派。二人の身体付きも当然大事だったはずだが、藤竜也の色っぽさはもちろん、松田英子も監督の起用がよく分かる。これが胸の大きい肉感的な女優だったらずいぶん間の抜けた作品になった可能性すらあったと思う。性愛=死と隣合わせというテーマ自体は、既に描かれつくした感があるけど、時代背景を考えれば、やはり映画監督としての大島渚の気概・誠実さに敬意を表するべきだろう。「戦場のメリークリスマス」以降が同時代の自分のような人間にとって、大島渚というとどうしてもテレビの論客としてのイメージが強いのだけど、まず何より立派な映画監督だった、と記憶し直そうと思った。

つくねと皮以外は塩