「☆ 椿三十郎(仮名)がゆく!」椿三十郎(1962) みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)
☆ 椿三十郎(仮名)がゆく!
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大ヒットした『用心棒』の続編だが、主人公の椿三十郎を活躍させる舞台は全く違っている。
そのことによりストーリーは前作よりやや複雑になったかな。
しかし、さすが巨匠と言われる黒澤明監督だけあって、続編の作り方も実に心得えたもので、観客の喜びそうな立ち廻りシーンをスケールアップさせて、三十郎は瞬時に30人を叩き斬るし、ラストの映画史に残る長い決闘シーンでは、有り得ないほどの大量の血飛沫が噴き出す。
ちなみに『用心棒』で叩っ斬ったのは18人。
また、今回は女性キャラ(城代家老の奥方と娘)との絡みを増やし、ユーモアとウイットにあふれる雰囲気作りにも余念がない。
団結力と連携を生かしながら強大な敵を打ち負かした三十郎だったが、彼自身、組織に属することに抵抗があるのか、またひとり放浪の旅へと向かう。
三十郎は鞘には入らない抜き身の刀なのだ。
藩の腐敗を暴く為に決起した若侍たちとは明らかに違う。
そのストイックで自由奔放な生き様に憧れるサラリーマン諸君も多いのでは?と思ったね。
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