劇場公開日 2000年2月26日

「バートン監督で怖くない怪奇物語」スリーピー・ホロウ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5バートン監督で怖くない怪奇物語

2020年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

総合:65点 ( ストーリー:70点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )

 本当ならば怖い話なのだろう。しかしティム・バートン監督なので、暗闇から騎士の幽霊が出てこようが人が首を切り落とされ残酷に殺されようが、何かしら緩さがあって怖くない。デップはいつもどおりひょうきんさがあるしむしろ飄々としていて安心して観られるが、その分だけ緊迫感は削がれている。監督が違えば凄く怖い演出の作品にもなり得ていたし、どちらが良かっただろうか。

 美術と衣装は金がかかっているなと思うのだが、撮影所内にいかにもな村を作って風景をCGか何かで足しただけというのがわかるのはちょっと興醒めする。
 物語は伏線が上手く張られているし怪奇的な雰囲気があってそれなりに面白そうだが、村の人物の人間関係と事情が分かりづらくて実情を把握するのに苦労した。誰が誰だかわかっていないのでその分は流れについていくのが大変だったし興味が削がれることにもなった。もっとじっくりと状況を描いても良かったのではないか。それにしても科学捜査をするべきと前振りしておいて幽霊が出てくるとは思わなかったし、さっぱり科学は役に立たないのには裏切られた。

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Cape God