劇場公開日 1974年7月13日

セルピコのレビュー・感想・評価

全23件中、21~23件目を表示

4.0正義を信じる男の物語

2012年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

正義にあこがれ警察になったセルピコ、しかし警察内部は汚職にまみれ、賄賂が横行していた…。

味方などほとんどいない状況で戦い続けるセルピコの孤独、憤り、悲哀の表現が見事。助けを得られたと思っては裏切られての連続で、セルピコが感じた不安や憤りは痛いほど伝わってくる。

テーマとしては重めだけど、観た後すっきりと終わるしテンポが良くて観やすいと思う。これがノンフクションだっつうからすごいね。

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yoichi

4.0腐敗した警察

2011年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

正義感の強いがゆえに変わりものと呼ばれるセルピコ。
彼は、堂々と賄賂がはこびる職場に嫌気がさしているが、何度も現状を上司に訴えても、改善しない。

ドキュメンタリーのようなリアリティーで身に迫ります。実際の話を土台にしているみたいですね。
理想と現実に戸を立てるのはいつだって人です。
勝手に戸を立てて、実際はそうはいかないんだよと
物知り顔でなだめてきます。
それを打ち破るには勇気と覚悟が必要。

その勇気が出せるのがセルピコ。他の刑事は流れに流されて・・・
唯一、積極的に相棒になってくれた刑事はいい人でしたけど。

フランクと呼んでいても字幕でセルピコって出ているのが気にかかりました。
そこはフランクでもいいんじゃないかな・・・

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いずる

3.0Σ(正しい≠幸福)

2010年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

1973年イタリア・アメリカ合作映画。130分。今年18本目の作品。「旅立ちの時」にすっかり魅了されたシドニー・ルメット監督の作品。子供のころ、近所にあったマンガ古本屋の名前が「セルピコ」でした。その店主は本作がとても好きだったのです。

内容は;
1、正義感の強い主人公・セルピコは念願のNY市警に配属される。
2、しかし、そこは賄賂と汚職に染まった世界だった。
3、悪に染まることを頑なに拒否するセルピコは、次第に孤立していく。

心の中の崇高さを体を張って守り続けるセルピコは故に社会集団の中で馴染むことができず、しまいには恋人にもふられつづける。彼は「どうして誰も俺のことを理解してくれないのだ」と憤り、理解を示す数少ない仲間ですらも遠ざけていくようになる。

観ててとても辛くなるリアルな展開。なにが辛いかというと、セルピコのあまりの正義感の強さと、それを貫く姿勢が。そして、そんな主人公の姿に抵抗感を感じながらも、嫌いになりきれない自分がいました(友達にもなれませんが)。

ルメット監督作品はまだ3作しか観てませんが、全作に共通するこのやりきれない感覚は、必ずエンディングまで引きずられ、最後には気分が重苦しくなってなんの言葉も出てこなくなります。

本作のエンディングは希望というより、深い悲しみがありました。そして、そのことに関して、誰とも話し合いたいとは思えなかったです。

1回は必ず観た方が良い作品です。

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あんゆ~る