皇帝ペンギン : 新作映画評論

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皇帝ペンギン

劇場公開日 2005年7月16日
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皇帝ペンギン 7月16日より恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー

8880時間を86分にまとめる心意気も素晴らしい

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ドキュメンタリーの成否は、被写体の魅力で、ある程度は決まるものだと思う。ペンギンは、かわいい。面白くないはずがないと思った。

タキシードを着たよちよち歩きの太っちょさんたちは、その姿を見ているだけでなごんでしまう。しかし、そのよちよち歩きの一歩一歩に、感動しないではいられなくなる。このキュートな彼らが生きるため、種の存続を守るために、このような苦行を強いられていたとは! ペンギンという動物の愛嬌たっぷりなかわいらしさと、あまりに過酷な宿命に引きつけられっぱなしである。

フランスの製作者たちは、このペンギンたちにパパ、ママ、坊やという役割を与え、ナレーションでドラマを紡ぎ出す。とはいえ「子猫物語」のような作為は、もちろんなし。マイナス40度という南極を舞台に、淡々とした語り口は彼らの生態に詩的なインパクトを与えるのみ。生命の厳しさと神秘。そして、たとえば卵を守るために押しくらまんじゅうをするオスたちのけなげさ、エサを蓄えるため旅するメスたちのたくましさ、赤ちゃんペンギン(本当にピングーの妹、ピンガにそっくりでぬいぐるみみたい!)の、微笑ましさ。8880時間という途方もない撮影を敢行しながら、86分にまとめる心意気も素晴らしいのだ。

若林ゆり

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ABOUT THE MOVIE

  • 皇帝ペンギン 画像1
  • 皇帝ペンギン
  • マイナス40度の南極大陸に棲息する皇帝ペンギンの生態を情感豊かに描く感動ドラマ。05年にフランスで公開されて「WATARIDORI」「ディープ・ブルー」の10倍以上のヒットを記録。監督リュック・ジャケは動物行動学の研究者で、3人の仲間たちとともに南極で8880時間に渡る撮影を敢行。子供のためにエサを求めて100キロ以上移動する母親ペンギン、ブリザードの中を120日間も絶食しながら卵を暖める父親ペンギンなどを撮影。
  • 原題:
    La Marche Del Empereur
    監督・脚本:
    リュック・ジャケ
    製作:
    イブ・ダロンドー、クリストフ・リウド、エマニュエル・プリウ
    撮影:
    ローラン・シャレー、ジェローム・メゾン
    音楽:
    エミリー・シモン
    出演:
    ロマーヌ・ボーランジェシャルル・ベルリング、ジュール・シトリュック
    製作国:
    2005年フランス映画
    上映時間:
    1時間26分
    配給:
    ギャガ・コミュニケーションズ
  • 7月16日より恵比寿ガーデンシネマほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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