劇場公開日 2001年10月20日

「コーエン兄弟、得意の作風」オー・ブラザー! keitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0コーエン兄弟、得意の作風

2012年3月2日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

単純

おかしな世界と現実の世界が同居する。
それでいて不自然じゃない。
笑えるのに軽くない。
コーエン兄弟の作風がもろに反映された作品だ。

まず、乾いた質感とクラシカルな感覚を出させる画造り。
髪の手入れは欠かさないがどこか抜けているダメ男に意外や意外ハマってしまうジョージ。
何作目でも前衛的な姿勢を崩さず独特の切り口で作品を作りあげる彼らの映画愛は並々ならぬものだ。
「オデュッセイア」を元にしながら、人生観にまで視点を広げる創造力が素晴らしい。
また、彼らの最大の上手さは編集の技術にあると思う。
映画がだれそうになるポイントを押さえていて、的確に締まる画を入れてくる(しかも、「オデュッセイア」に絡めて)。
簡単そうに見えてなかなか真似の出来ないアイデアがコーエン兄弟印だ。

keita