劇場公開日 2021年1月29日

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「共感ゼロの性嗜好のお話ではありますが・・・」クラッシュ(1996) バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5共感ゼロの性嗜好のお話ではありますが・・・

2021年2月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この作品の中で描かれる性嗜好の方はいらっしゃるのでしょうかね?
あくまでその嗜好が架空、想像の世界という前提で以下です。

まず、ここで描かれる嗜好については共感ゼロです。全く。「はぁ?」って感じです。
けど、本作品は共感を得ることを目的としてないですよね?きっと。
人間の欲には限りがありません。きっと。さらに美味しいもの、さらに綺麗なもの、さらに多く、さらに大きく、さらに気持ちよく。
特に気持ちよくなることには興味ありますよね?探究心も旺盛になりますよね?こうなったらどうなっちゃうんだろー?みたいに。
さらにそれは命の危険ギリギリというラインスレスレになると、また別の快感が付随してくるのでしょうかね?吊橋効果みたいに。危険ギリギリを共有すると気持ち盛り上がるというか・・・。
そんなのがあるのかな?

こんな稚拙な考察で語れるものではないとは思いますが、次、また次、次、次とエスカレートしていく様、命ギリギリとの抱き合わせなどはうまく「車」という媒体を使って描いたのではないでしょうか?主人公がドツボにハマっていき後戻りできない(なんだったら、新たな探求者?)状態になっていく様もよく描けていると思います。
また、新たな「気持ちいいことかもしれない」ことの出会い方もいいですね。
あんな感じで自分の中に新しい感情と快感が飛び込んできたんでしょう。

で、もっとも大事なことだと思いますが、本作において。
「エロ大爆発」です。
Hシーンではなく、それ以外のエロティックな表現が、まぁなんというんでしょ、心の中で
「こりゃ・・・エロいわ・・・」と何度つぶやいたことか。
まさか、傷口にエロを感じるとは思いませんでした、僕自身が。

そーいう点でも、車と人間の欲望のむすび付け方、うまいよなぁって思います。

序盤に「車が多くなってきた」ってセリフ、好きなんですよね。
今まで単なる風景だったものが、何も変わってないはずの風景が、自身のなんらかのターゲット(興味の)になった時、人は見る印象が変わるはずなんですよね。
こんな部分にも人間の欲の表し方うまいなぁって思いました。
(気になる異性を目で追う回数が増えてしまうように)

共感ゼロですが良作ではないでしょうか?

バリカタ
talismanさんのコメント
2021年2月14日

コメントありがとうございます。バリカタさんがレビューで「共感を得ることを目的としていない」のでは、と書かれたことが、色々考えるきっかけとなりました。共感ゼロでエロ爆発!でも自分は快感ゼロでした。

talisman
talismanさんのコメント
2021年2月14日

「車が多くなってきた」、私も好きです。私にも凄く車が増えたように見えました。

talisman