劇場公開日 2015年3月13日

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博士と彼女のセオリー : 特集

2015年3月2日更新

アカデミー賞ノミネート作8本の中で“女性映画ファン”が選ぶ(見る)べきは本作!
映画.comは、本作を《ラブストーリーの殿堂入り》に認定する──

本年度アカデミー賞で5部門にノミネート、見事エディ・レッドメインが主演男優賞に輝いた「博士と彼女のセオリー」が、3月13日より日本公開される。傑作ぞろいだったアカデミー賞作品賞候補作の中で、本作は唯一のラブストーリー。車椅子の天才物理学者ホーキング博士とその妻ジェーン──実在する一組の男女の愛を描く、至高のラブストーリーに迫る。

主演のエディ・レッドメインは、ゴールデングローブ賞に続いてアカデミー賞でも主演男優賞を獲得!
主演のエディ・レッドメインは、ゴールデングローブ賞に続いてアカデミー賞でも主演男優賞を獲得!

■作品賞ノミネート作8本中、“唯一無二のラブストーリー”
 全ての女性に贈る「車椅子の天才物理学者とひとりの女性の“無限の愛”」

数々の傑作がそろう、アカデミー賞の作品賞候補作。熱心な映画好きであれば、ノミネート作を順番に鑑賞していくのが、この時期の大きな楽しみのひとつと言えるだろう。近年の中でも、特に見応えのある力作が並んだと評判の今回だが、選りすぐりの候補作8作品の中で、意外にもラブストーリーはこの「博士と彼女のセオリー」だけ。それだけに、全ての女性に贈る愛の物語として、ひと際輝きを放っているのだ。

主人公は実在のホーキング博士
主人公は実在のホーキング博士
ひかれ合うふたりを待つのは?
ひかれ合うふたりを待つのは?
困難を知りながら結婚を決意する
困難を知りながら結婚を決意する

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作品賞候補で唯一の「ラブストーリー」
作品賞候補で唯一の「ラブストーリー」

シリアスな社会派作品から手に汗握るスリリングな作品まで、1年間に公開された無数の映画から、傑作中の傑作が選ばれる「アカデミー賞作品賞ノミネート作品」。今回も珠玉の8作品が選ばれ、その日本公開を待ち望んでいる映画ファンもきっと多いことだろう。

そんな作品群で、唯一のラブストーリーだったのが、本作「博士と彼女のセオリー」。もし、あなたが女性で、作品賞候補作を順番に見ていくとしたら、映画.comは真っ先にこの1本をおすすめしたい。

現代宇宙論に大きな影響を与えてきたスティーブン・ホーキング博士の半生を描く実録ものでありながら、作品で描かれるのは、難病に冒された彼を献身的に支えた妻との愛の物語。1963年にケンブリッジ大学で出会い、余命宣告を知りながらホーキングの妻となったジェーンの愛に、あなたの心は共鳴してしまうはずだ。

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スティーブン役はエディ・レッドメイン
スティーブン役はエディ・レッドメイン
フェリシティ・ジョーンズがジェーン役
フェリシティ・ジョーンズがジェーン役

63年、ケンブリッジ大学に在籍するスティーブン・ホーキングとジェーンは、出会ってたちまち恋に落ちる。だが直後にスティーブンは、運動ニューロン疾患(ALS:筋萎縮性側索硬化症)と診断され、余命2年の宣告を受ける。ショックから塞ぎ込み、自分から離れることを告げるスティーブンだが、ジェーンは彼への深い愛情から、それでもともに生きると決意する。

「今日が最後でも後悔しないように」と全力で日々に向き合うことになった、類いまれなる天才と、彼を心から支える強さを持った妻。ジェーンの献身的な支えによって、残された時間は2年から5年へ、5年から10年へと延びていき、スティーブンは物理学者としての地位を確立していく。歳月を重ねるごとに増していく試練に、ふたりは強い愛で立ち向かっていくが……。

スティーブン役は「レ・ミゼラブル」のエディ・レッドメイン。その熱演は見る者の心を打ち、アカデミー賞主演男優賞受賞を果たした。主演女優賞ノミネートを受けたジェーン役のフェリシティ・ジョーンズが見せる渾身の演技もまた、観客の涙を誘うに違いない。


■あなたが“女性”なら、「ふたりの人生」に必ず《共感》する──
 なぜ“あらゆる世代の全ての女性”が本作に感情移入するのか?

スティーブンとジェーンの長きに渡る愛の物語は、どの世代の女性にとっても胸に染みてくる“共感”のポイントに満ちている。ここでは、女性映画ファンが心を震わせるだろうエモーショナルなシーンを、世代別に紹介してみよう。

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若い世代なら、出会いにときめくはず
若い世代なら、出会いにときめくはず

20代や30代の、恋愛にトキメキや運命を感じたいという世代なら、スティーブンとジェーンの出会いから結婚に至るシーンが特に共感をあおる。希望に満ちた大学生活で、ひとりはユーモア混じりに将来の夢を語り、ひとりは聡明さに満ちた輝く笑顔を見せる。ふたりを囲む風景は全て輝いて見えるという体験は、見る者にもきっと覚えがあるに違いない。そして、突然舞い降りた不幸は、自分の恋人への愛が試される試練でもある。たとえ残された時間がわずかしかないとしても、それでも一緒にいたいと思いを伝えるジェーンの姿に、愛の力を感じないではいられないはずだ。

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楽しいだけではない結婚生活が胸に響く
楽しいだけではない結婚生活が胸に響く

結婚して夫を持つ女性も多いだろう40代や50代なら、仕事に打ち込む夫を支え続ける、妻としてのジェーンの姿に感情移入しないではいられない。ALSが進行し、より身体の自由が奪われてしまったスティーブンの世話に加え、ふたりの間に生まれた子どもたちの育児にも追われる日々。夫や家族を愛しているのは確か。でも、自分ひとりになれる時間なんてまったくない中で、自分が自分であり続けられるのだろうかという葛藤が続く。こぼしたい愚痴は心の内にとどめ、強い意志を感じさせる眼差しで夫をバックアップするジェーンの姿に、共感する女性も多いに違いない。

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子どもたちの誕生と成長も描かれる
子どもたちの誕生と成長も描かれる

若い頃の情熱は失われたけれど、かけがえのない存在として夫や家族と結ばれているという世代なら、ある美しい家族の一代記として本作を捉えるかもしれない。愛する人との出会い、そして結婚。子どもを授かり、彼らが大人へと成長をしていく姿。長きに渡るひとつの家族の記録に、自らの人生はどうだったのか?と思いをはせずにはいられないのだ。もちろん、楽しいこと、幸せなことばかりではないのは明らか。これほど愛し合っていたスティーブンとジェーンの物語であっても、難病に立ち向かううちに心は疲弊し、互いを責め合う姿が描かれるのだから。夫婦の真実の姿に、見る者の心が打たれる。

■本作は《ラブストーリーの殿堂》に加わった新たなる1作
 映画史に名を刻む愛の物語がまた、あなたの人生を豊かにする──

映画らしい劇的なシチュエーションで男女の美しい愛を描くラブストーリー大作は、まさに“映画の王道”と言っても過言ではない花形ジャンル。これまでにも数々の傑作が、映画ファンの心を打ってきた。「博士と彼女のセオリー」は、そんなオールタイムベストとも言うべき《ラブストーリーの殿堂》に加わる、新たな金字塔だ。

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ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を抱えながらも最先端の研究に挑み、現代の宇宙論に多大な影響を与える天才科学者スティーブン・ホーキング博士と、彼を支え続けた妻ジェーンの愛情──どんな困難に見舞われようとも、互いを思う愛を支えに、前へと踏み出す心をあきらめなかった物語は、“オールタイムベスト・ラブストーリー”に連なる新たなる1本だ。

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