「大海原のソングライン」8月1日公開 島々の音楽を繋いだ特別映像公開

2020年7月15日 12:00


アンサンブルで中心的な役割を果たすソロモン諸島のチャールズ・マイマロシア
アンサンブルで中心的な役割を果たすソロモン諸島のチャールズ・マイマロシア

[映画.com ニュース] 東は太平洋のイースター島、西はインド洋のマダガスカルに至るまで16の島国に残る伝統的な音楽とパフォーマンスを記録した音楽ドキュメンタリー「大海原のソングライン」の公開日が8月1日に決定、このほど、それぞれの島々の音楽が壮大なアンサンブルを奏でるまでの、パフォーマンスの一部を切り取った特別映像がお披露目された。

5000年前、太平洋には海を渡る人々がいた。彼らは数千年に渡って大海原を攻略し、地球の半分を覆う島々にたどり着いた。文字が普及する前の時代、彼らはその先々で音楽を残しながら交流し、勇敢な船乗りたちの子孫は今や4億人にまで増えた。

音楽プロデューサーでもある監督のティム・コールとプロデューサーのバオバオ・チェンは、3年間に渡りその航路をたどった。台湾から出発してオーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、さらに太平洋の向こう側に位置するマダカスカル、そしてイースター島に至るまで実に16の島国に残る伝統的な音楽やパフォーマンスを記録。そして、「Small Island Big Song」と名付けられたこの試みは単なる伝統音楽の記録に留まらず、かつて同じ言葉や音楽で繋がっていた島々の歌を再び集結させるという壮大な音楽プロジェクトを完成させた。

公開された特別映像では、「Monoka」という竹の筒を叩く打楽器で参加するブーゲンビル島のハク族をはじめ、マダガスカルのメリナ族は、「Kabosy」と言われる木製のギターやボーカル、台湾のタロコ族は、動物の骨と竹製のタロコ口琴、パガグという竹製のフルート、アメリカ・ハワイ先住民はイプヘケという楽器、パプアニューギニアのモツ族はガムラートで参加した。

水を打楽器のようにあやつるバヌアツのムウェルラップ族の音楽は、水の中に草で作った衣装を着た女性たちが水面を叩くことで自在に音楽を作りだすという驚きのパフォーマスマンスを確認できる。このアンサンブルで中心的な役割を果たすのは、ソロモン諸島のチャールズ・マイマロシアだ。先住民から伝わる歌と、「Au Rerepi」というパンパイプ、「Awaa」という葦や竹を束ねた楽器を使用してアンサンブルをリードしていく。チャールズは、マルチな楽器奏者であり、自身の伝統文化の要素をモダンなサウンドとスタイルに取り込んだ現代のミュージシャン。ソロモン諸島のピピスビレッジで育ち、自身のルーツであるアレ・アレ族の音楽に深い関心をもち、その文化と音楽の継承に力を注いできた。本作では、チャールズの音楽の魅力も十分に堪能できる。

大海原のソングライン」は、8月1日からシアターイメージフォーラム、名古屋・名演小劇場ほか全国順次公開。

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