コラム:田幸知有紗のハリウッドスター紳士録 - 第10回
2010年3月15日更新
第10回:ドリュー・バリモアの“元カレ”は婦人警官がお好き!?
コメディアンばりにコミカルで、ハリウッドスターには珍しい、とぼけた表情。それはまるでジャスティン・ロングというキャラクターを演じているのかと思うほど、強烈な印象を受けました。
私がジャスティン・ロングをインタビューしたのは、「ダイ・ハード4.0」(07)のジャパンプレミアです。
その数時間前に行われた会見では、一緒に来日したブルース・ウィリスやマギー・Qらと大はしゃぎ。会見中にウィリスが席を立ってトイレへ行ったり、ジャスティンとマギーがおしぼりの投げ合いをしたり……。見ていて面白かったけれど、やりたい放題な会見になりました。
そんなノリのキャスト陣だったので、ジャパンプレミアでの私のコスプレ姿にもいい反応をしてくれました。ちなみに言わずと知れた映画の内容に合わせて婦人警官です。ただ、「これを着ていれば会場で目立ちそうだねー!」と気合を入れながら番組スタッフと話していたのもつかの間、イベントが始まる時刻が近づくに連れて周りに似た格好をした警備員さんがどんどん増え、逆になじんでしまったのですが……。
しかしこの格好が功を奏したのか、図々しくレッドカーペットを歩きながらインタビューをしても誰にも止められませんでした。
ジャスティンは、マイクを持った婦警姿の私にとても驚き、さらにハイテンション!
「おお、警官だね! イイよ~! すごく似合っている!」とキラキラした笑顔でほめてくれて、それから大きな身振りで表情豊かに質問に答えてくれました。
実年齢よりもかなり若く見え、お肌もツヤツヤ。そして最後に視聴者へメッセージを頼むと、私からマイクを奪い取り、カメラに向かって「オイシイ!!」と日本語で叫びながら私を指差してきたのです。
びっくりして、つい聞き直してしまいました。たまたま知っている日本語だったのかな。でも、「オイシイ」という言葉がもついくつかの意味を知って使っていたのならすごいですよね。冗談でも「マズイ」じゃなくて良かった。周りにいた人たちは、みんな爆笑でした。
ところで、ジャスティンは恋のうわさもちらほら。とってもキュートで多才なドリュー・バリモアと交際して米イン・タッチ誌で“イチャイチャ度ナンバーワンカップル”という称号を手にしたり、若手女優と熱愛報道されたりとお盛んな様子。
なるほど…実際にお会いして納得。インタビューは少しの時間だったのにもかかわらず、話しているとすごく楽しくて穏やかな気持ちになり、彼のうちから出てくる不思議な魅力にすっかり引き込まれてしまいました。やっぱり男性は顔じゃないのね……(失礼!)。
ただ、紳士度を付けるとしたら☆。
とてもいい人だし彼の魅力でもあるけれど、紳士とはちょっと違う気が。その愛らしいキャラクターを生かして、最近は「そんな彼なら捨てちゃえば?」などコメディ路線の作品に多く出演しているジャスティン。今後は、ダークな一面を垣間見させる演技も見てみたいなと思います。
これからもハリウッドに欠かせない俳優のひとりとして、私たちを楽しませてくれることでしょう!