コラム:LiLiCoのHappy eiga ダイニング - 第5回
2010年4月12日更新
第5回:岡村隆史を震撼させた松雪泰子のパンチの真相
対談ゲスト:「てぃだかんかん/海とサンゴと小さな奇跡」岡村隆史、松雪泰子
■いいパンチをもらった(岡村)
リリコ:そうそう、沖縄という癒しの空間で松雪さんに殴られたりしていましたよね。
岡村:いいバトルタイムでしたね(笑)。いいパンチを入れてもらいましたし、あのときの松雪さんはほんまに怖かったですね。今までの撮影に対する鬱憤(うっぷん)と、僕のつたない演技に対して、ほんまに怒ってんちゃうかな? と思いましたもん。
松雪:確かにちょっと殺気立ってましたね(笑)。
岡村:本番前にずっとヘチマを持って試してはったんで。
松雪:当たりどころをね……(笑)。割と大事なシーンでもあったし、長いシーンだったんですよ。あんまり器用なほうでもないので、そういう意味では殺気立っていたかもしれませんね。ちょっと感情を出すシーンだったし、だからこそ思い切りやったほうがいいかなと思って。思いのほかバシッと入ってしまいました。
岡村:ドーン! と入れていただいて。その日が僕の誕生日でしたから、松雪さんからの誕生日プレゼントをいただきました。痛みも多少はありましたけど、「よし! 残りも頑張ろう」という気持ちになれましたね。
■弱っているときは助けてほしい(松雪)
リリコ:クライマックスのスピーチのシーンで、カメラが回っていないのに涙が止まらなかったっていう話を聞いたんですけど、2人にとって理想の伴侶ってどんなイメージ?
岡村:やっぱり、こういう仕事をしているので、見守ってくれるほうがありがたいですね。「あんなことせんといて」と言われたら躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうで。お笑いって、ここでちょっとお尻を見せたら面白いねんけど、家帰って「あんなことして! 何してんの!」って言われたら、何かあったときに「また嫁に何か言われるんじゃないか」という自主規制になるんじゃないかと。子どもができたらできたで、「お前の父ちゃん、昨日またアホなことしてたぞ!」っていじめられるのもイヤですよね。母親から子どもに「お父さんはすごい頑張っているんだよ」と言い聞かせてくれつつ、僕には「好きなように笑いを取りに行ってください」って言ってくれるような人がいいですね。
リリコ:お笑いだもの、私生活をネタにしなくちゃいけないこともあるじゃないですか。
岡村:そうなんですよ。だから、自分が嫁さんや子どもに何をしてあげられるのか……。普通のお父さんよりもカブトムシは多く取れると思いますし、僕もヘビとか大丈夫なんで、小学校の何年生かまでは騙(だま)せますよね(笑)。
松雪:理想の旦那さん……。お互いを束縛したり自由でいられなくなると、夫婦関係って絶対に難しくなりますよね。思いやりをもってリスペクトし続けられる関係がいいかな。でも、一番弱っているときは助けて欲しいかな。やっぱり女性だから。
岡村:弱っているっていうのは気持ちの問題ですか?
松雪:それもあるし、純粋に体が弱っているときもありますよね。
■高倉健さんからの手紙が宝物(岡村)
リリコ:あと、いつも持ち歩いている宝物ってありますか?
岡村:僕は、高倉健さんからいただいたお手紙が宝物です。一度仕事でお会いしたときにおしゃべりさせていただいたら、その後に家へ手紙が届いたんです。それが宝物です。中身は秘密ですけど、仕事に対する姿勢についてなどを書いてくださっていました。そういえば、空き巣に入られたことがあるんですよ。その手紙が入っていた引き出しも開けられた形跡があったんですけど、多分その手紙を読んで思うところがあったんでしょうね。何も取らずに出て行ったんちゃうかな。これは周囲の憶測ですけどね。
松雪:そんな素敵な宝物、ないですよ。私は息子ですね。
リリコ:思い出に残っていたり、大切にしている言葉はありますか?
岡村:常に自分が楽しめていること、というのは心がけていますね。楽しんでやっていないと、テレビを見ている人たちにも伝わってしまうでしょうし、楽しんでくれないでしょうから。
松雪:座右の銘というか、「あるがままにいきる」っていう言葉は好きです。私も楽しむようにしていますね。