コラム:韓国の人がぶっちゃける、made in KOREA - 第1回

2011年1月26日更新

韓国の人がぶっちゃける、made in KOREA

韓国女性が指南 ひと味違った「成均館スキャンダル」の楽しみ方

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チョン・ウングォル著 定価1785円 上)好評発売中 下)3月下旬発売
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ベストカップル賞とは、韓国の各テレビ局の演技授賞式では恒例のお楽しみ賞であり、その年にそのテレビ局で放映された人気ドラマの主役男女がもらうのが普通です。男と男がもらうのは普通じゃない。ただの友だち役で、カップル役でもない2人の役者がベストカップル賞を受賞したというこの事実。ここに注目すべきなのです。

2人が共演したドラマ「成均館スキャンダル」は、最終回視聴率が12.8%だった、決して成功したとは言えないドラマです。その数字は、同時間帯に高視聴率を記録更新中だったMBCドラマ「同伊」の存在も決して無視出来ませんが、ベストセラー小説である原作のファンの期待があまりに大きすぎたことも要因でしょう。

原作最大の魅力は、男装した女主人公とその周りの素敵な男性たちとのロマンス以外にも、朝鮮時代の男女差別問題や、悪代官の問題、儒生たちの生活や試験制度の様子を見せてくれる、いわばブラックコメティ的な要素がありました。しかし、ドラマ版はそういった要素を一切省き、恋愛ばかりを重視したことから原作ファンの心をつかみそこねのだと思います。

しかし一方で、「成均館スキャンダル」を失敗ドラマと呼ぶ人は少ないのです。若い女性からの支持も多く、ネット新聞ではいつも話題になるなど、とても低視聴率ドラマとは思えない注目度の高さでした。果たして、その理由は何だったのか。その理由こそが、ジュンギとアインのベストカップル賞受賞につながってくるワケです。

原作と比べても全く違和感がないジュンギによる愛らしい「ヨンハ」、そして愛する主人公と結ばれなくとも最後まで命がけで守るという、それって絶対オイシイだろな設定で女性視聴者の心を鷲づかみにしたアインによる「コロ」。ヨンハは初登場から女性の目を釘付けにしてきました。コロの場合は多くの女性が「だまされんぞ!」と頭では制御しつつ、恋心を隠しながら熱く焼けたジャガイモを息で冷ましてあげる姿に、「あのジャガイモになりたい……!」と心から願ってしまったのでした(私だけ?)。しかも、そんなコロに(主人公以外で)唯一好意を持って接するのが、美しいヨンハなものですから、あとはわかるでしょう?

ホント、すごいね! イイ男同士がめぐりあったことによる、すさまじい波及力。嫌悪感をもつことはないのです。韓国の若い女性たちの間のトレンドというだけですから。決していかがわしいものではなく、ひとつの楽しみ方だと思いますよ。だって、KBSのベストカップル賞なんて、公共の電波で「ホ○ありがとう!」と宣言したようなものですから!

なーんて、今回はそろそろこのぐらいにしておきます。では懲りずに、また来月!

筆者紹介

がっちゃんのコラム

がっちゃん。韓国の人。東方神起様様の絶大なる人気に便乗し、持ち前の変態度合いが人様にウケてブログが何だか知らぬうちに物凄い事になってしまったが、(開設1年ちょっとで累計訪問者数3000万?)実際はただの平和主義でマニアックな大学院生。大統領との通訳をしたり、大学の生徒会役員を勤めたりなど、韓国内でもかなり幅広い経歴の持ち主ではあるが、実際は部屋にひきこもってアニメ鑑賞やラジオを聴いてる瞬間が一番心休まる人。東京外大に交換留学してた頃は、貴重な時間を「男はつらいよ」を見ることに全て費やして帰国した人。昭和ヲタク。

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