ホットスポット

シリーズ紹介
原題:ホットスポット
製作国:日本
シリーズ
スタッフ・キャスト
- 脚本
- バカリズム [2025]
- 音楽
- fox capture plan [2025]
- 演出
- 水野格 [2025]
- 山田信義 [2025]
- 松田健斗 [2025]
- プロデューサー
- 小田玲奈 [2025]
- 小田井雄介 [2025]
- 櫻井雄一 [2025]
- 野田健太 [2025]
- チーフプロデューサー
- 道坂忠久 [2025]
原題:ホットスポット
製作国:日本
宇宙人が日常に紛れ込んでいる、という設定のコメディなんだが、バカリズムのセンスにかかるとこんなに面白くなるのかと驚嘆している。とあるビジネスホテルに勤務するおじさんが実は宇宙人で、主人公がトラックに轢かれそうになっていたところを助けられる。
その日から、主人公と幼馴染の2人は、ことあるごとにおじさん宇宙人の力をしょうもないことに利用しようとする。
体育館の天井に挟まったバレーボールをとってもらおうとしたり、スマホの保護シールをキレイに貼ってもらおうとしたり…。確かに、ちょっとやってくれると嬉しいなと思うけど、宇宙人の力使うほどなのか?みたいな絶妙のラインを突いてくる。
宇宙人おじさん役の角田晃広がとにかくいい味を出しまくっている。この役に彼をキャスティングしたのが素晴らしいセンスだ。セリフの応酬もバカリズムのらしさが全開になっているし、毎週見逃せないドラマだ。
仲良し女子の愉しい駄弁り、それ迄の一大事を嘲笑う透かしや裏切り、本作もバカリズム大先生らしい快作でした。角田晃広さんの配役や「高橋」の自分像も絶妙。いい人じゃん、格好いいじゃんと思わせた後、自己中心的だったり、褒められたがとうとする小市民ぶりで打ち消す演出が可笑しかった。考察班の方が示されているように、最終回で語られた新事実も初回から伏線が張られてたりもしますが、本作の面白みは伏線を回収せずに「透かし」たり「裏切る」処。そして何より、会話の秀逸さと主人公グループのワチャワチャの微笑ましさにあると思う。
🛸
本作を観て「高橋は宇宙人」と納得できる人は素直で善い人なんだと思う。ただ、科学や報道等に携わる人間にとっては裏付けが無さ過ぎる。確かに、高橋が一般的な地球人にない能力や体質を持っている。
1. 自動車以上に速く動ける俊足さ
2. 10円を曲げたり、人を自転車ごと持ち上げたり、高く跳べる怪力さ
3. 卓越した聴力、嗅覚
4. 80歳でも若々しい不老ぶり
ただ、これらは「宇宙人」の証拠にはならない。高橋は超能力者?スーパーマン?と称されるべき存在だとしても、地球外からの移民(またはその子孫)である事の裏付けにはならない。少なくとも、超能力者の真鍋瑞稀(志田未来)は「宇宙人」でない設定。
巷には未確認飛行物体(UFO)の目撃映像が溢れ、明らかなfakeも含まれるが、中にはUFOとしか説明がつかない物ある。ただ、UFO = 宇宙船 という短絡さはいただけない。自国や他国の軍が開発した新兵器だったりしないか? 科学が発達した未来から、現在を見にきたタイムマシンさったりはしないか? 能力者の高橋を宇宙人と断定するのは、UFOを見たら宇宙船と決めつけるのと同じくらい阿呆らしく感じる。
高橋やヒロインの家族が「宇宙人」と名乗るのは、親からの伝聞に過ぎない。そう教育された本人が「宇宙人」の子孫と信じているのが事実でも、祖先が「宇宙人」以上の機密を隠そうとしていた可能性もなくはない。
本作の番宣画像に宇宙船がデカデカ載ってるので、制作陣は「高橋=宇宙人」と設定したのは間違いなさそう気がする一方で、本編に地球外から移民してきたシーンや、現在も地球外と交信している等の分かりやすい描写が無かったことから、高橋等も「宇宙人」と親から思わされてだけですよ~んという混ぜっ返しが。未だありそうな気がしてならない。何故頑なに宇宙船等が登場するシーンを描かなかったのか? VFXは本作でも使われていたし、「ACMA:GAME」では大判振るまいだったので、予算の都合ではなさそう。なので何らかの意図を勘ぐってしまう最終回の翌日。