人生の最期にシたいコト

人生の最期にシたいコト
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採点 未評価

シリーズ紹介・あらすじ

モリー・コーチャンとカノジョの親友ニッキ―・ボイヤーが一緒に作った同名人気ポッドキャスト番組で共有された実話を基にしたドラマ。ステージIVの転移性乳がんの診断を受けたモリーは、夫スティーヴとの別れを決意。親友ニッキ―に支えられ、人生で初めて自身のセクシャリティを探求していく。4月4日からディズニープラスで配信開始。

ジャンル:コメディドラマ

原題:Dying for Sex
製作国:アメリカ

シリーズ

スタッフ・キャスト

エグゼクティブプロデューサー
Nikki Boyer [リミテッドシリーズ]
Aaron Hart [リミテッドシリーズ]
レスリー・ヘッドランド [リミテッドシリーズ]
Marshall Lewy [リミテッドシリーズ]
Katherine Pope [リミテッドシリーズ]
エリザベス・メリウェザー [リミテッドシリーズ]
Kim Rosenstock [リミテッドシリーズ]
Jen Sargent [リミテッドシリーズ]
脚本
エリザベス・メリウェザー [リミテッドシリーズ]
Kim Rosenstock [リミテッドシリーズ]
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ドラマレビュー

採点する 未評価

5.0中年シスターフットも最高!自己受容と他者愛が交差する物語

2025年11月30日
iPhoneアプリから投稿

ミシェル・ウィリアムズ演じるモリーは、癌の再発を機に「最期にオーガズムを感じたい」と願う。一見コメディのようだが、その過程で彼女はトラウマや欲望と向き合い、他者を信頼し直していく。作品の核は、自分を受け入れていく“自己受容”が物語の核となる。

彼女を支える親友ニッキ(ジェニー・スレイト)は、特性ゆえに仕事・生活・ケアのバランスが取れず苦戦しながらも、誠実にモリーに寄り添おうとする姿が、他者を愛することを学んでいく成長として描かれている。

対照的に、モリーの母親は境界線バウンダリーが曖昧な人の象徴として登場し、愛とバウンダリーの関係を立体的に浮かび上がらせる。

ラストでニッキが「こんなにも人を愛せると知れた」と語り、元恋人が「それは自分が子どもを持った時に感じた」と返す場面は象徴的だった。
モリーとニッキには子どもがいないからこそ、2人の関係は “人と人として選び取られたケアの愛” として際立つし、ラストはずっと号泣した。それは、人の死を感動ポルノ的に消費するような描き方とは程遠い。モリーとニッキの2人の成長と、もう会えなくなるような心寂しさから、涙が止まらなくなった。

『人生の最期にシタいこと』は、人生を楽しむ姿をコミカルに描区と同時にと静かな温かさの中で、自己受容と他者愛という2つの成長を丁寧に表現した、傑作だと思う。

伊藤と言えば潤二
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