Lの世界 シーズン1 : インタビュー

「Lの世界」の注目キャスト3人、ジェニファー・ビールス、キャサリン・メーニッヒ、ミア・カーシュナーと製作総指揮のアイリーン・チェイケンへ直撃インタビュー。

女同士のラブシーンはとてもラク!

■ジェニファー・ビールス(ベット役)

――このドラマはあなたが今まで出演してきた作品とはずいぶん違います。出演を決めたポイントはどんなところでしょう。

「ベットはタフで自信たっぷりだけど、不安を抱えているから感情的になりやすくて、そういう微妙さを演じるのはおもしろいかなと思ったの。私は泣き虫で彼女ほどタフではないし、怒っているのに論理的に話すことなんて絶対にできないけど」

――ベットは美術館のキュレーターをしていますが、リサーチなどは?

「ベットはキュレーターとして展示内容を考えるだけでなく、美術館の運営管理や資金調達もする特殊なポジションなので、ハマー美術館(ロサンゼルスにあるUCLAが管理する美術館)の女性館長に話を聞いたわ。それから母にも。私の母はシカゴにある美術館の日本コレクションで働いていて、完璧ではないけど日本語を話すの。だから母と一緒に日本に行くのは楽しいのよ」

――はじめて同性とラブシーンを演じたときは、緊張しました?

「突然、最初のラブシーンを演じることになって、自分が全然知らないことに気づいたけど、心配するのはやめたわ。他のシーンと同じように演じればいいと気づいたから。実際にやってみると“ヒップの脂肪を見られたくないから、ここに手をおいてくれない?”と頼むと、すぐに分かってもらえるの。男性だったら“君はステキだよ”とか、ちょっとした慰めを言ったりするんだけど。女同士のラブシーンはとてもラクよ」

――このドラマに出る前と後では、レズビアンの女性たちに対する考え方や受け取り方が変わりましたか。

「完全に変わったわ。正直に言って、私はこのドラマに出るまでレズビアンに対する視点は持ち合わせてなかったので、問題意識が高まったのは確かね。たとえば私と夫が子供を学校に入れてもなんの問題もないけど、レズビアンの人たちと子供は温かく迎えられるとは限らない。彼女たちは私が体験しないようなことにも対処しているのよ」

(おかむら良)

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