愛の不時着のドラマレビュー・感想・評価

　ついに観てしまった...世間で話題になっていたから気になってはいたものの、韓ドラの恋愛ものは大体同じだし、結末が分かっていても何故かはまってて観てしまう...ってやつだろう。と思って先延ばしにしていた。なんとなく観たくなって観たら案の定。止まりませんでした...

　ただ二人の胸キュンとかではなくてさまざまな人の人間模様や関係が同時に描かれていて、何よりリ・ジョンヒクを中隊長とした班の部下である4人が面白くて可愛くて、やりとりが最高だった。何回でも観られる。
　盗聴をする仕事をしていたチョン・マンボクのシーンがいつも居た堪れなかった。本当にいい人そうな顔してて役がハマりすぎ。その奥さんも他のベラベラちゃべるおばちゃんたちとは違って本当に優しい感じが滲み出ていて、その夫婦をすごく応援する気持ちになった。

　ユン・セリが入院している間微動だにせず見守るイ・ジョンヒクを見ているのが苦しかった。軍人とはいえ、あんなに飲まず食わずでいられるものか...キュンとした自分がいたけれど、日本や韓国の映画では男性が一途で多くを語らずっていうのがかっこいいと見られるのかな。欧米やヨーロッパの恋愛映画とかではもうちょっと見守り方が違うような気がする。映画を通してそれぞれの国や地域の男女それぞれの描かれ方や関係の感じが分かるのが面白くて仕方がない。スウェーデンとかの人は父方が子育てに積極的という記事をたくさん見たことがあるけれど、そういった地方の男女関係や夫婦関係はどう違うのかも気になるな。
　日本は最近の若者カップルの傾向として、男性がいわゆる「男らしい」が必ずしも良いとは限らない感じがある。逆に女性が恋人のことを「可愛い」と思うのが流行っているというか...このドラマでもジョンヒクが口を尖らせて自分が怪我をした部分をユン・せりに見せて慰めてもらいたいみたいなシーンが「可愛い」みたいな。そういうドラマや映画今後増えていきそうな気がする。見てみたい。自分の女友達でも、恋人のことを可愛いと言っている子ところをよく聞くようになった気がする。親世代では可愛いなんて言ったら怒られそうな夫婦関係が多いと感じる。日本や韓国には共通するけれど他の国はどうなのか気になる。

　このドラマを観始めたときは、韓国の恋愛映画だと思い込んでいたから主に出てくる人はみんな韓国人だと思っていたらメインの人々がみんな北朝鮮で驚いた。韓国と北朝鮮、というか、北朝鮮はすごく隔離されていてどこの国とも交流を持たないような...なんというか、北朝鮮の人々の暮らしぶりをそこまで知っている国があるとは知らなかった。歴史に疎いことが恥ずかしいほどに、韓国が北と南に分かれて北朝鮮ができたことすら知らなかった。
　このドラマをきっかけに韓国と北朝鮮の関係性などをネットで調べるようになってGoogleで平壌とか検索し始めたからもう私はこのドラマの虜だ。
　このドラマで分かる韓国と北朝鮮の関係性は、良い方向に向かっていることを表しているとネットの記事に書いてあった。両国が和解して一緒になったら世界はどうなってしまうのだろうか？北朝鮮がミサイルを打ったら韓国が打ってることにもなってしまうし、韓国はそれでいいはずもないし...全然わからないな。北朝鮮には、特にミサイルの件とか、いいイメージがないから何も知らなかった。日本の教育が私にそう言った先入観を入れてしまっているのか、メディアの報道に惑わされてしまっているのか...分からないことだらけだ。今後少し気にしながら過ごしていこうと思う。
　でも、サッカーのテレビ観戦シーンでつまらないと言っていたけれど日本と韓国の対戦だと分かってすごく盛り上がっていたのは、韓国と日本があまりいい関係ではないことを示しているのだろうか。メディアでは日韓の関係はあまり良くないような報道がされているけど、私が一昨年に韓国に行ったとき、観光地だったからかもしれないけれど、日本人のことすごくよく知っていて、日本に留学に来ていたことがあるという人にも出会ったし、日本人に対してみんな優しかったイメージしかないから、メディアに囚われてはいけないな。と思った。こんなに人気のドラマでさえ先入観を入れられてしまうなんて悲しいな。欧米の人がこのドラマを見たら日本と韓国の関係は悪いと絶対に感じるだろうな。かなしや。

　話が逸れてしまった...とにかくでもハッピーエンドで嬉しかった。スイスで毎年会えることになっていたけれど、それ以外の日々はお互いの国で過ごして会えないってことなのかな？結婚して子供ができたりした話は変わってくるのかな？色々疑問が残ったけれど、調べると現実では無いことみたいだから今後どうなるかって感じなのかな。と思った。
　韓国映画は「パラサイト」くらいしか観たことなかったからこれを機に興味が湧いてきたので色々観ていきたいと思う。