今、私たちの学校は…のドラマレビュー・感想・評価
韓流ゾンビ作品ではトップクラスの完成度
韓国ゾンビ作品としては非常に面白い
今のところ自分の中では「新・感染」の次、トップ2の面白さ
良かった点として
①ゾンビが日常をぶち壊す様が描かれる、所謂日常パニック系であること
自分は、寝て起きたら周囲がゾンビだらけに!?的なヤツは嫌いで、「28日後」や「ウォーキングデッド」がそれに該当する。逆を返すと、そういうのが好きな人は合わないかもしれない
「ワールドウォー・Z」や「アイアムアヒーロー」、「ポール版バイオ2」が好きな人はまず間違いなくハマる
②主人公最強ではなく、いい意味で安地がないこと
ネタバレ防止の為に詳しくは書かないが、主人公周りの友人がとにかく死ぬ
「え?このタイミングで?」と思った子もいたし、「マジで?ここで死ぬかぁ…」と思った子もいた
しかも、他作品にありがちな”死ぬ前のあからさまなフラグ建設”が無い
気を抜いたら次のシーンで死んでる(嚙まれたり…etc)
しかし作中のどこかで、その人物に対するフラグはすでに建っており、深掘りは済んだ状態で死んでしまうため、見ていてホントに辛くなる
③人同士の争いがほぼ起こらない
前述した「28日後」や「バイオハザード」は、ゾンビとの戦いがひと段落すると"vs人"がメインで描かれ、ゾンビがおざなりになる
この構成がマジで嫌いで…こっちが見たいのはvsゾンビなんだよね
もし同じ感性を持っている人がいたら安心してほしい
この作品、12話もあるのに人と人とのイザコザはほとんどない
あって「生徒同士の喧嘩」程度
④起承転結がしっかりしている
ゾンビの発生源、主人公一行の結末、封じ込めは成功したのか?
ゾンビ作品には様々な"伏線"が張り巡らされているが、結果回収できるのはほんの一部で、「俺たちの戦いはこれからだエンド」や、「駆け足で全部回収してハッピーエンド」など、見ていて腑に落ちない結末も見受けられる
前述の「アイアムアヒーロー」や「ワールドウォー・Z」、「ポール版バイオ」はその代表格だと思う
話しとしてはひと段落したのだろうが、それは果たして"結"なのか?
一方この作品は、続編が決定している(2025時点では詳細未発表)が一つの作品としてはしっかり完結している
そこもかなりの高評価ポイントだろう
日本でゾンビドラマと言うと、あの"名作"「君と世界が終わる日に」が頭をよぎるだろうが、あれとは比較にならないくらいの完成度と映像効果や特殊メイク、セットや背景美術なので安心してほしい…と言うか比べることがおこがましい
最後に悪い点
人物やその背景、情景描写がしっかりしている分話しが重厚になり、60分×12話と言う長さになっている感がある
しかしそこさえ乗り越えれば、丁寧に作られた最高のゾンビ作品を見ることができるので、1話だけでも見て判断して頂けたら幸い